2010年7月分


7月1日(木)

シトシトとまた梅雨のようになってしまいました。思い返して
みると、昨年もこの時期は雨が多かったように思います。ただ
花のタイミングは早くなっているような感じがします。少し前
に一気に気温が上がったせいで、花の方も慌てて咲いてしまっ
たのでしょうか。雨のせいで散ってしまっている花もあるので
少し控えめに降って欲しいものです。           


7月2日(金)

野付半島のエゾカンゾウ、満開といえる状態になりました。明日
から天気が崩れるようなのでこの先どうなるか分かりませんが、
とても綺麗でしたよ。いつも思うのですが、北海道のあちこちで
昔はこのような景色が見られたのでしょうね。わずか数日のこと
ではありますが、こんなすばらしい自然を簡単になくしてしまっ
た人間は自然のなかの生き物としてどうなのでしょうか。もう自
然から隔離されたような生き方をしている部分もありますが、い
つか後悔するときが来る気がします。            


7月3日(土)

3日連続の雨。これを蝦夷梅雨というのでしょうか。そろそろ
晴れ間に戻ってきて欲しい感じです。ちょうど花の時期なので
やっぱり気持ちよい雰囲気で撮りたいですよね。もちろん雨の
シットリした感じも悪くないですが、夏らしい感じが欲しいと
思っています。湿原の花はだいぶ入れ替わっていて、また違う
雰囲気になっています。観光客も増えましたが、みんな駆け足
で行ってしまうので、小さな花たちには気がついていないので
しょうね。もうちょっとゆっくり見ていって欲しいです。  


7月4日(日)

気温が上がってきて、チョウなどの姿も多く見られるように
なってきました。道路脇のセイヨウノコギリソウにはベニシ
ジミがやってきていましたし、エゾシロチョウの姿もありま
した。これから一気に湿原は昆虫たちの姿が増えてくるよう
になるでしょう。そういえば、エゾカオジロトンボを見たい
と思いつつ、ぜんぜん見に行きませんでした。今度はヘイケ
ボタルのシーズンになりますね。            


7月5日(月)

摩周湖を見に行きましたが、まさに霧の摩周湖状態でまったく
カムイシュ島の姿は見えませんでした。しかたなく降りてくる
と、道路脇に見慣れない青い色が目に入ってきました。車を止
めて見てみると、こんな花が。オオイヌノフグリを大きくした
ような感じです。ちょっと調べてみたらどうもカラフトヒヨク
ソウという帰化植物のよう。コウリンタンポポなども咲いてい
るところなので、種が混じっていたのでしょうか。人の活動で
大きく生き物の生活が変わってしまうのは、仕方ないことなの
でしょうか。ちょっと複雑な気分でした。         


7月6日(火)

釧路湿原もすっかり緑の装いとなり、夏らしくなりました。
エゾシカも着替えが終わって夏の鹿の子模様となっています
ね。しかし、この模様は緑の中ではとても目立つ感じがしま
す。木立のあるところではうまくカモフラージュになるとい
うことでしょうか。湿原周辺ではバンビの目撃情報があるの
ですが、わたしは残念ながらまだ出会っていません。大きく
なってしまう前に、会っておきたいですね。       


7月7日(水)

今朝は早起きした割には霧も出ていなくて、平凡な曇天でし
た。湿原で小鳥の姿を見ていたら、ちょっと大きめの鳥がや
って来て餌を探し始めました。アカゲラなどはよく見るので
すが、これはヤマゲラです。アカゲラみたいに派手に鳴いた
り木を突いたりしないので、ふだんはいても気がつかないの
かもしれません。しばらく見ていましたが、静かに餌を食べ
て移動してしまいました。               


7月8日(木)

天気がパッとしないので、娘を連れて温根内木道をお散歩。いつ
もこの時期は富良野・美瑛へ行っていることが多くて、このタイ
ミングは初めてだったと思います。しかし、意外とたくさんの花
が咲いていて面白かったです。このタヌキモの花も小さくてラン
のような形をしていてかわいいです。とても食虫植物の花だとは
思いませんよね。                     


7月9日(金)

鶴居村の牧草地では、タンチョウの親子が元気に草刈りの
終わった牧草地で餌をついばんでいました。そろそろ背丈
も親と同じくらいになり、これから羽根が生えそろうとこ
ろですね。この調子で元気に冬を越すことができれば、一
人前になれるのかな。しかし、毎年子育てをする親も大変
でしょうね・・・                  


7月10日(土)

東京の気温は思ったほどではないのですが、日差しを浴びたり
風のない場所にいると湿度でどっと汗が出てきます。いきなり
この気温は体がついていきませんね。日中は室内にいたので助
かりましたが、ずっと外だったら持たなかったかも。昨夜は集
中豪雨の洗礼も受けたし、なかなか厳しい東京の気候です。北
海道までこんな気候になってしまわないことを願います。  


7月11日(日)

日比谷公園、1時間ほどの散歩でしたがたくさんの花が咲いてい
て楽しかったです。さらによく見てみると、花にテントウムシや
アリがやってきていたり、この写真のようにアジサイにさらに小
さな花が乗っていたり、いろいろな発見がありました。普通の人
なら見逃してしまうようなこんな発見が写真を撮る楽しみといえ
るのではないでしょうか。ネイチャースナップ、ぜひ楽しんでみ
てください。                       


7月12日(月)

朝からしっかりと雨が降り続いている釧路湿原。いつもの
コースを回ってみても、ほとんど生き物の姿が見られませ
んでした。これだけ降ると雨に濡れない場所に避難してし
まうのでしょうね。いくら慣れているといっても濡れるの
はイヤでしょうから。そろそろ湿原の方は真夏の花が咲き
始めています。ヤナギランの姿は湿原の中では残念ながら
みつけていませんが、周辺の牧場の周りなどでポツポツと
見られます。以前は群生地があったそうですが、どうなっ
てしまったのか・・・。               


7月13日(火)

久しぶりに気持ちよい青空が広がってくれました。霧多布
湿原ではノハナショウブが満開となっていて、湿原を青く
染めていました。さすがにエゾカンゾウは数えるほどしか
残っていなくて、色とりどりの湿原というわけにはいかな
かったのが残念ですが、ここちよい景色を楽しむことがで
きました。まだしばらくノハナショウブは楽しめると思い
ますよ。                      


7月14日(水)

夏の恒例となっている富良野・美瑛へやってきました。しばらく
晴天が続くということだったのですが、日中はどんよりと雲が広
がってちょっと休憩。しかし、朝・夕ともにきれいに焼けてくれ
て楽しく撮影できました。ラベンダーの方は、種類によってはも
うピーク過ぎとなっていて早咲きのところは刈り取られたところ
もありました。明日からの天気が気になりますね・・・。   


7月15日(木)

富良野・美瑛のラベンダー、もうピーク過ぎという感じのと
ころが多いですね。先端の花が終わって枯れてしまったもの
が目立つようになっています。それに天候がよくなかったせ
いもあって、色が薄い感じがします。西日本では雨のために
大変なことになっていますが、北海道もいずれはそんな影響
がくるのかもしれません。農作物や酪農への影響が大きいと
思いますので心配ですね。               


7月16日(金)

野付半島もノハナショウブが満開となって、とても色鮮やかに
彩られています。ときおりタンチョウなども姿を見せてくれて
すばらしい景色が広がっています。日没まで景色を眺めていた
ら、とてもいい気分でした。しかし、この花が終わると道東の
花のシーズンも一段落。もう秋へと向かって季節は変わってい
きますね。もう少しゆっくりと、夏を楽しませて欲しいもので
す。夏らしいのはあと何日あるでしょうか。        


7月17日(土)

世の中、三連休らしいですね。天気が回復してきたせいもあると
思いますが、どこに行ってもたくさんの人でした。あまり人の姿
がない場所を探してウロウロしていましたが、これといった場所
は見つけられなかったです。けっこう広い範囲を動いたおかげで
エリアごとの天気の大きな差も実感できたので、よしとしましょ
うか。しかし、晴れ間もこれまで? 明日からどうしよう?? 


7月18日(日)

朝から雨の釧路湿原でしたが、天気予報が大きく外れて午後からは
日射しが出てきていました。晴れたのは釧路周辺だけのようで、原
稿書きをしている身にとっては何とも落ち着かない天気となりまし
た。毎日というか数時間おきに変わっていく天気予報はなんとかな
らないものでしょうか。まあ、とりあえず片付けるものを済ませた
ら、また取材ですね。                    


7月19日(月)

めまぐるしく天気の変わる変な一日でした。雨が上がってから
出かけてみると、トンボやチョウの姿がたくさん見れました。
トンボのほとんどはエゾトンボで遠くを飛んでいるばかりでな
かなか撮らせてくれません。このヒョウモンチョウはドクゼリ
の花から離れなかったですね。短い夏を昆虫たちも一生懸命過
ごしている感じです。蒸し暑い北海道というのは移転するとき
に考えていなかったのですが、どうしてしまったのでしょう。


7月20日(火)

朝は摩周湖へあがってみました。家から一番近い絶景ポイントです
からね。雲が多くて真っ赤に焼けるという感じではありませんでし
たが、それなりに色付いてくれました。津別峠も考えたのですが、
摩周湖からはあまり見えていなかったので霧の中だったかもしれま
せん。それとも雲海のうえから朝焼けが見えていたのでしょうか。
この時期は朝3時前には家を出ないと日の出に間に合わないので、
外れるかもしれないと思うと、動きが鈍くなります(苦笑)   


7月21日(水)

このところ柳の葉が黄色くなってきていたり、ちょっと秋っぽいなと
思っていたら、トンボもすっかり成熟して赤くなっているものがいま
した。まだ緑の方は若々しい感じなのでこの赤はとても鮮やかに感じ
ますね。赤とんぼは秋のイメージですから、これで夏は終わりってこ
とにならないといいのですが。                 


7月22日(木)

ホザキシモツケの花、一時咲いてピークを過ぎてしまったのかと
思っていたら、また花が増えています。暑かったあとに豪雨があ
ったので傷んでしまっていたのですね。回復してきた花をみてい
ると、いろいろな虫たちがやってきています。湿原のなかでホザ
キシモツケは貴重な蜜源となっているようです。あちこちで見ら
れる花なので、湿原の虫たちを支えているともいえますね。  


7月23日(金)

湿原の周辺ではサビタ(ノリウツギ)が満開になっていました。
アジサイの仲間なのでよく間違えているようですが、こちらは完
全に樹木といった感じで幹が木質です。この時期、タチギボウシ
も群生しているところがあるのですが、湿原の内部なので思うよ
うに見に行くことができません。人の手が入らないからこそ残さ
れているのだとしたら、無理に手を触れない方がいいですね。今
日釧路川下りをしていた学生さんグループ、天気にも恵まれて気
持ちよさそうだったなぁ。                 


7月24日(土)

今日もパッとしない天気のまま終わってしまいました。風景
は難しいので近所で花を探してまわりました。あちこちで草
刈りが行われているので刈られてしまったところも多いので
すが、よく見てみるといろいろ咲いています。釧路川沿いの
手頃なフィールドで工事が行われていたので、花が減ってし
まったのが残念です。貴重な花があれば移植するといったこ
とは考えてもらえないのですね。            


7月25日(日)

娘の風邪が良くなってホッとできるかと思ったら、私の方が
ちょっと風邪気味になってしまいました。まだ熱はないよう
ですが、喉が痛いんですよね・・・。ひどくならないように
ちょっと安静の一日なのですが、退屈ですね。週明けからは
すこし天気も持ち直すようなので、それまでに元気にならな
ければ。                       


7月26日(月)

全道的に天気がパッとしなくなってしまっています。週末は混雑
するので動きたくないし、困りました。しかも風邪の方がいっそ
うきつくなってきていて、今日も近場で我慢。子供の風邪は怖い
ですね。いいシーズンなので遠征したいのですけど。救われてい
るのは虫達の姿がたくさん見られること。近場でもけっこう楽し
めています。                       


7月27日(火)

いやー、風邪がきつくてついに庭だけの撮影となってしまい
ました。思うように動けないのはちょっときついですね。天
気もパッとしないので、ゆっくり体を休ませておくのにいい
機会なのですが、気持ちは落ち着きません。ただ、このとこ
ろ先輩となる写真家の訃報が続いています。無理をせず息長
く撮り続けられるようにしたいと思います。       


7月28日(水)

ナナカマドの幼木が花を咲かせているところに、たくさんの
ミドリシジミがやってきていました。ぜんぜん羽根を開いて
くれなかったので、あの輝くような緑は見られなかったので
すがいい出会いがありました。今日はたくさんのチョウを見
られたので、楽しかったですね。風邪の方は・・・    


7月29日(木)

北海道の天気も荒れています。雨はそれほどではないものの風が
あってみんな風を避けていますね。昨日たくさんのチョウが見ら
れたところもぜんぜんいませんでした。このエゾトンボは林の中
でジッとしていましたね。夜半には風もいちばん強くなるという
ことですが、自然の生き物たちは大丈夫でしょうか。ヤマセミの
親子なども見かけたので気になります・・・。        


7月30日(金)

やっとヤマセミの姿を捉えることができました。鳴き声はよく
聞きますし姿も見られるのですが、いざ撮影となると敏感でぜ
んぜん近づかせてもらえなかったんですよね。このヤマセミも
しばらくしたら飛んでいってしまいましたが、今までに比べた
ら格段に近く長い時間姿を見せてくれました。うれしかったで
すね。今度はカワセミをもっと近くで見たいですね。    


7月31日(土)

やっと北海道でも青空が見られるようになってきました。それに
ともなって暑くなるのもまいりますが・・・。屈斜路湖のあたり
を見てきましたが、週末ということもあって観光客が多いです。
キャンプ場はたくさんのテントが建てられていて、とても鮮やか
でしたよ。人が多いと撮影する気がなくなってしまうので、今日
はザッとあたりを回ってきたという程度でしょうか。しかし、7
月は夏らしくなかったですね。