2011年11月分


11月1日(火)

屈斜路湖の紅葉はまだ見られる感じですね。地熱があるから
他よりも長く持っているのでしょうか。釧路圏ではもともと
モミジ自体が少ない感じがしますが、このあたりだけは別格
でたくさんのモミジが見られます。紅葉の生長は遅いので、
原生林が残されているというのもこのようないい景色がある
要因だと思います。湿原周辺はなども伐採されて若い森が多
いので違う景色なりの良さはありますが、モミジが実に少な
いですよね。                     


11月2日(水)

慌ただしく原稿を書いたりしていたら、あっという間に一日が終わ
ってしまいました。ちょっと近所をまわってみましたが、何となく
気分転換をしてきたという感じでした。でも、カワセミの姿を見ら
れたり当たり前のようにタンチョウやハクチョウの姿があって、す
ごいところにいるんだなという実感もありました。この自然が失わ
れることなく存在していけるようになればいいですね・・・。釧路
川でもあまり意味がないように感じる工事が延々と続いていますか
ら。                            


11月3日(木)

今朝も氷点下までは冷え込まず、期待していた景色には出会うこ
とができませんでした。昨年はタンチョウも霜がびっしり降りた
給餌場にやって来た時期なんですよね。暖かい方が生活面では楽
ですが、撮影面ではうれしくないですよね。コロラドでは30cmの
雪が積もったと便りがありました。このまま積もり続けたらとん
でもないことになりますが、うらやましいかも(笑)     


11月4日(金)

タンチョウコミュニティのお手伝いに参加してきました。タンチョ
ウが害鳥になってしまわないように鶴居村で取り組みが行われてい
て、それなりの結果が出ているようです。タンチョウは数は増えた
ものの、本来の生息環境は人間がなくしてしまったので、これから
どう共存していくかが問題です。そのための第一歩として新しい取
り組みをしていくことが重要だと思います。ただ保護を唱えるより
も現状に即した対応が必要ですね。東日本大震災被災地や福島原発
にたいしても、そういった対応ができる政府であって欲しいです。


11月5日(土)

近所のデントコーンを刈り取った畑の中に、立派な角のエゾシカ
がやって来ていました。車を止めてカメラを構えたら、銃を構え
たと感じたのか、ダッシュして逃げてしまいました。今シーズン
はエゾシカを目の敵のように撃っていますから、人間に対しては
敏感ですね。湿原の方でもあまり姿を見ない気がします。そうい
えば、昨日見たまだ幼いエゾシカは1頭だけでうろうろしていた
ので、親が撃たれてしまったのかもしれません。これからの厳し
い冬、無事に生き延びてくれたらと思います。        


11月6日(日)

カラマツの黄葉もそろそろ終わりですね。屈斜路湖の湖畔では
キガラシ畑が最後の彩りを見せてくれています。刈り取りが終
わった畑にはハクチョウがやってきて、のんびりと過ごしてい
ました。風が強かったこともあるのですが、雪が降りそうな冷
たさを感じました。このあと冷え込みが戻ってくるということ
なので、いい景色が楽しめるでしょうか。こちらが冷えるよう
になると、ハクチョウは南へ旅立っていくのでしょうね。  


11月7日(月)

東京は暖かいというよりも暑いですね・・・。まだどこを見ても
青々と葉が茂っていますし、北海道とは全く違う感じです。朝は
昨夜からの雨で濡れたクモの巣がキラキラと輝いていました。し
かし、都内は手入れが行き届きすぎていて私としてはつまらない
です。もう少しほおりっぱなしの場所があってもいいのではと思
いますね。                        


11月8日(火)

今日は湿原の周辺などでエゾシカの姿が多く見られたよ
うに思います。あいかわらず朝は銃声が聞こえてくるの
ですが、他の狩猟地から鳥獣保護区のなかに逃げ込んで
きているのでしょうか。この小さな角の若い牡鹿は一緒
にいた幼い子が茂みに入るのを確認してから移動してい
いきました。若いながら、仲間を守るリーダーとしての
素質を備えているのでしょうね。この冬、しっかりと生
き抜いてくれたらと思います。           


11月9日(水)

今朝は冷え込んでマイナス5℃くらいだったでしょうか。久しぶ
りに霧氷がついた景色を見ることができました。しかし、この冷
え込みもアメダスで観測を始めてから一番遅い記録となっている
ようです。といっても、まだまだ気温は日が昇るとすぐに高くな
るので、霧氷はあっという間に溶けてしまいました。本格的な冬
にはもうしばらく時間がかかるようです。          


11月10日(木)

今朝もそれなりに冷え込んでいましたね。札幌への移動途中
で二風谷のあたりで朝日が昇ってきたので、撮影をしていま
した。まだこのあたりはツツジの葉などが残っていて、きれ
いに色づいているところに霜がついてきれいでした。来週か
らは雪の可能性も高くなるようで、一気に冬らしくなってき
たと実感しています。これからの冷え込みと雪に期待をした
いところですね。                   


11月11日(金)

札幌に来たら円山原始林、定番となっています。大都会のすぐ
隣に残されている自然の姿です。ここではたくさんのエゾリス
や小鳥たちの姿が見られて、楽しい場所ですね。もっとも彼ら
の姿が見られるのは地元の人が餌を置いているところなので、
自然の姿ではないのかもしれませんが元気な姿が見られるとう
れしいですね。地元の人も朝から登山しながら彼らの姿を静か
に見守っていると思います。いつまでも変わらない姿を残して
くれたらと思います。                  


11月12日(土)

札幌は道庁前の紅葉がとてもきれいです。定山渓などあたりは
とっくに紅葉は終わってしまった感じでしたが、こんなにきれ
いだとは思いませんでした。モミジは見頃の木があったり、イ
チョウの黄色もいい感じでした。池にはたくさんのマガモがい
て、賑やかに泳いでいました。都会のなかのオアシスといった
雰囲気ですね。ここでエゾリスなども見られたらいいのにな。


11月13日(日)

今日もEOS学園札幌校で、道庁前で撮影をしました。一気に
落葉が進んだ感じもありましたが、まだイチョウはきれいな黄
色を見せてくれました。地元の人の話によれば、この場所は周
りをビルに囲まれていて風が当たらないので紅葉や落葉が遅い
ということでした。きっと朝日が当たるかどうかなども紅葉の
タイミングを決める大切な要素なのでしょうね。そういえば、
日陰の部分は紅葉が遅い感じがします。          


11月14日(月)

ついに北海道も雪がやってきました。といってもかなり
山のなかなのですが、突然景色が変わるのを見るとうれ
しくなりますね。まだ笹の形などが分かるくらいの雪な
ので、渓谷の景色も変化があって美しいです。まだしっ
かり降っているので、明日の朝がどんな景色に変わって
いるのか楽しみですね。              


11月15日(火)

急に冬の景色になってしまいました。川のあたりをよく見れば、冷え
込んでいるせいでもう氷ができています。まだ冷え込みは続くような
ので、おもしろい氷も期待できるかもしれません。日中は吹雪のよう
に激しく雪が降ることもあり、まだ雪景色は楽しめそうです。道内あ
ちこちで雪が降ったようですが、この冬はどのくらい積もるでしょう
か。この夏大雨だったように、大雪にならないといいですが。   


11月16日(水)

朝になってみると思ったほどの雪は積もっていなかったですが、
夕張の方は30cm以上積もったとか。ただ気温は下がっていたので
崖の斜面では溶けた雪がつららになって下がっているところが何
カ所かありました。日中は気温が上がってきたので雪は溶けて地
面が出ていた場所もありましたが、夕方にはまたチラチラと降り
始めています。明日にはまた違った景色が見られることを期待し
たいです。それにそろそろ生き物の姿が見たいですね。    


11月17日(木)

今日も沢に入って氷を撮影していました。まだ東京に住んでい
たころ、早朝から出かけて奥多摩の沢で撮影をしていたことを
思い出しました。その頃は氷点下になると寒くてしかたなかっ
たのですが、いまではマイナス2℃くらいだと全然問題ありま
せん。今日も撮影しながらもっと冷えてくれないかななんて思
っていました。この調子だと、数日の間にもっと面白い氷の表
情を見ることができそうです。              


11月18日(金)

いろいろ氷の表情を見ていると面白いですね。じっくり探さな
いと見逃してしまうようなものが多いのですが、自然の造形美
にはハッとさせられることがあります。とくに水たまりのよう
なところは日差しが出てくればあっという間に溶けてしまうの
ですから、刻々と変わっていくなかで美しい瞬間を見せてもら
えるのか、わくわくします。何度も歩いた場所でも違うものが
見えてくるのですから、楽しいですよね。         


11月19日(土)

一日雨となりました。せっかく冷え込んでいたと思ったのですが
渓谷の氷や雪もほとんど溶けてしまいました。残念です。また西
の方では大雨があったりしておかしな天気になっていますが、そ
ちらに住んでいる方々、大丈夫でしょうか。人間が変わらないこ
とを望んでも、地球はどんどん変わっていくもののような気がし
ます。地球に合わせて暮らしていくライフスタイルに切り替えて
いく時期が近づいているように思います。生きていることのあり
がたさを見直したいですね。                


11月20日(日)

春がやってきたような暖かさですね。雪もすっかりと溶けてし
まって、よく見ているとフキノトウが頭を出していました。北
海道のフキは秋にこんなふうにフキノトウを出していて、春は
なると一気に花を咲かせているようです。今の時期なら天ぷら
にしてもおいしいでしょうか。気の早いものはもう花を咲かせ
ているものもありましたけどね。             


11月21日(月)

夜から雪になり、朝にはまた雪景色が戻ってきていました。雪は
うれしいのですが、風が強くてかなり寒いです。ときおり雪が舞
って景色も真っ白になってしまって大変でした。気温も低くてこ
の冬いちばんだったのではないでしょうか。体が芯から冷えたと
いう感じがしました。これから冬本番となりそうですね。   


11月22日(火)

朝はマイナス10℃ほどまで冷え込んで、道東の冬らしくなりま
した。日の出に合わせて伊藤サンクチュアリにやってくるタン
チョウの姿を待っていましたが、冷え込んだせいかやって来た
のは一羽のみ。このタンチョウ、最近よく姿を見せているもの
のいつも一羽ということで、相方がどうしているのか気になり
ます。冬のタンチョウシーズン、始まりですね。      


11月23日(水)

今朝もマイナス10℃程度まで冷えていたようですね。屈斜路湖
ではすこし気嵐も出ていていい夜明けになりました。朝は雲が
低いところにあったので、もっとどんよりしてしまうのかと思
っていましたが、予想よりはよかったです。気がつけば日没は
もう16時前となってしまいました。しばらくは撮影できる時間
も短くなり、慌ただしいですね。             


11月24日(木)

朝からけっこう雨が降っていて一日こんな感じかなと思って
いたら、夕方には雲が切れてきれいな夕陽を見られました。
道南のあたりは荒れているそうですが、こちらは明日からい
い天気になりそうです。ただしっかり雨が降って路面が濡れ
ているので、朝は凍結が怖いですね。とりあえず滑らないよ
うにゆっくり移動したいと思います。          


11月25日(金)

今朝は思ったほど冷えていなかったので、油断して薄着で撮影に
出かけてしまいました。気温はたいしたことないものの、風があ
って体感的にはかなり寒い! 手袋も持っていかなかったので、
指先も痛くなって落ち着いて撮影どころではなくなってしまいま
した。もっとも、これといった出会いもなく静かに氷を撮影した
くらいでしたが。そういえば、風が強いせいかオオワシが空を舞
っていましたよ。やっと渡ってきたでしょうか。       


11月26日(土)

今日もカラッと晴れた釧路圏となりました。あまりにも晴れす
ぎていて、変化もないために被写体を見つけるのが大変でした
ね。ちょっと色があるものが欲しかったので、ツルウメモドキ
の実を撮影してみました。今年は実の付き方に差があるように
思います。ときどきカラスが食べているところを見ると、意外
とおいしいのでしょうか。                


11月27日(日)

気温はそれほどでもないのですが、日射しがないとそれ以上に
寒く感じますね。この時期は釧路川沿いでたくさんの釣り人を
みかけます。何が釣れているのでしょうか。まさかウグイでは
ないでしょうし、かといってイトウを釣っているということで
もないと思います。サケは川で釣ったらいけないことになって
いるうえに今年はぜんぜん遡上していないようですし。初冬に
なると釣れる魚・・・、なんでしょう?          


11月28日(月)

久しぶりにキタキツネの姿を見た気がします。このキツネは林道で
出会ったのですが、車を見てすぐに逃げ出さなかったところを見る
とハンターから鹿肉をもらったことがあるのではないでしょうか。
頻繁に車が通るところではないのでこの場所なら安全でしょうが、
間違って撃たれないようにして欲しいと思います。冬毛になったキ
タキツネはフサフサしていてカワイイですね。         


11月29日(火)

スッキリしない天気で何となくフラフラとしているばかりで
ボーッと川を眺めていたら、水面に映っている森の景色が流
れで歪んで面白い形になっていました。ジッと見つめている
とその中に吸い込まれてしまいそうな感じでした。晴れてい
たらまた違う雰囲気に見えるのでしょうね。       


11月30日(水)

釧路湿原もついに雪が来ました。うれしくてタンチョウも舞って
います!? 日中も氷点下に近い気温までしか上がらず、とても
寒い一日でした。この調子でどんどん冷えていけば北海道らしい
冬となるでしょうか。今度、伊藤サンクチュアリに来るときには
地面が白くなっていることを期待したいですね。