2010年6月分


6月1日(火)

冬の通行止めが解除されたばかりの津別峠へ行ってきました。
雲海は見られませんでしたが、日が昇ってから靄が湧き上がっ
てきて、すばらしい景色を見せてくれました。湿原の方を見て
みたらかなり霧が濃かったようなので、どちらの景色が正解だ
ったのかは微妙なところですね。しかし、朝は氷点下近い気温
となって寒かったです。晴れても冷え込む北海道でした。  


6月2日(水)

そろそろエゾシカの子供も姿を見せてくれる頃。知床でも
見られるようになりました。まだ産まれたばかりなのか警
戒心が強いですが、かわいい姿を見せてくれました。まだ
お腹の大きなエゾシカの姿も多く見られたので、これから
かわいいバンビの姿が見られることと思います。来年の5
月からはガイドを頼まないと知床五湖は入れなくなります
し、ゆっくり楽しめるのは今年いっぱいでしょうか。  


6月3日(木)

まだ知床ではサクラがきれいに咲いているところがあります
ね。釧路エリアではだいぶ前に満開を向かえていたので、と
っくに終わっているかと思っていたので意外でした。このタ
イミングが分かっていたら、もう少し早く来ればもっといい
サクラを撮影できたかもしれません。自然の巡り合わせは偶
然が大きいので何ともいえませんが、ちょっと悔しいような
うれしいような感じでしたね。             


6月4日(金)

またどんよりした天気に戻ってしまったので、青い色が
見たくて神の子池へ行ってきました。天気が悪くてもこ
の湧き水はとても綺麗な色をしていますね。この時期は
魚の姿が見られた気がしましたが、今日はまったく見ら
れませんでした。さくらの滝もサクラマスの姿がなかっ
たので、これから登ってくるのでしょうか。神の子池に
登ってくるのなら、ぜひ見たいものです。      


6月5日(土)

気がつくと湿原のあたりはシウリザクラが見頃になって
いました。塘路湖の湖畔は少し遅かったような感じがし
ますが、この前見に来たときは全く咲いていなかったよ
うな感じがします。もう終わってしまったものだと思っ
ていましたから。緑もだいぶきれいになって、私の感覚
では春なのですが、地元の人にとってはもう初夏なんで
しょうね。                    


6月6日(日)

滝川町のナノハナ畑、とてもきれいでした。観光用では
なく菜種油を採るためのものですが、一面真っ黄色に彩
られている景色はすばらしいものです。しかし、こうい
う景色は本州だと3月とか4月だった気がします。かな
り季節の差があるのですね。ナノハナだけではなく小鳥
の姿もあり、いろいろと楽しめました。       


6月7日(月)

礼文島に上陸しました。今回の一番の目的であるレブン
アツモリソウにも無事に出会うことができ、ホッとしま
した。それに今日まで特別公開されている場所も見るこ
とができました。しかし、レブンアツモリソウ、もう絶
滅したといってもいい感じですね。今見られる場所も自
生よりも移植によるものらしく、トキのような感じでし
ょうか。場所によっては増えているところもあるそうな
ので、これからにも期待したいですね。       


6月8日(火)

海が近いせいで海霧がかかります。こうなると釧路湿原
の夏のようですね。桃岩の周辺ではエゾハクサンイチゲ
が満開で、すばらしい花畑の景色を見せてくれています
よ。霧の景色もいいのですが、海の色もきれいなので、
そのような海をバックに撮影してみたいですね。   


6月9日(水)

礼文島の北側にはトド島というアザラシなどの見られる
無人島があるのですが、その近くの海岸でもたくさんの
アザラシを見ることができました。このときは50頭くら
いのまとまった数がいて、けっこう距離も近かったです
ね。いがいと人に慣れているのでしょうか。     


6月10日(木)

礼文滝へ行ってきました。変化に富んだコースでいろ
いろなものが見られて楽しかったです。それに、念願
の青空が広がり、歩いていても気持ちよかったです。
礼文滝は日本最北端の滝ということなので、今回の目
的のひとつでした。とてもいい光線状態で撮影できた
ので、満足ですね。               


6月11日(金)

晴れとなれば朝は早く起きなければいけませんよね。
朝はもう3時には明るくなってきていて、夜は20時頃
まで明るい状態です。今朝は太陽が出てくるのを待っ
ていたのですが、水平線に光が射し込んでから太陽が
姿を見せるまでにかなり時間がかかりました。こんな
に太陽の動きが遅く感じたのは初めてです。きっと水
平線ぎりぎりのところに雲があったのだと思いますが
面白い経験をしました。             


6月12日(土)

礼文島に入って六日目。だいぶ花の様子も変わってきま
した。桃岩展望台から灯台に抜けるコースでは、レブン
キンバイやコキンバイが咲き始めて、白から黄色に様変
わりしてきていました。はやいところではエゾカンゾウ
も咲いているようです。残念ながら礼文島にいられるの
は今日まで。またいい時期に訪れてみたいと思います。


6月13日(日)

ワッカ原生花園に帰りがけに寄ってみました。いちめん
センダイハギの黄色い花が咲いていて、まさにお花畑。
これが自然に咲いているのですからすばらしいです。礼
文島でも時期によってはこんな花畑が広がっているのだ
ろうと思うと、また行かなければと思いますね。しかし
暑い一日でした。                 


6月14日(月)

濤沸湖のあたりはアヤメが咲き始めています。まだたく
さんつぼみがあったので、本当の満開はこれからでしょ
うが、傷んだ花もなくてとてもきれいでした。しばらく
見ていないですが、釧路湿原でもそろそろアヤメが咲い
ている頃でしょうか。だいぶ気温が違うので、まだかも
しれませんね。                  


6月15日(火)

釧路湿原は今日もどんよりとした天気。オホーツク海側
では快晴という予報だったのに・・・。しかし、天気が
よくなくても動いてみるものです。ずっと出会いたいと
思っていたこの景色を見られました。川のなかをタンチ
ョウが歩いている、それだけですがずっと見られなかっ
たんです。数年に一回は見られるかもしれないですが、
望んでいても自然は思うように変わってくれません。そ
んな出会いに感謝して、またシャッターを押したいと思
います。                     


6月16日(水)

釧路湿原で隠れるようにしてヒメカイウの花が咲いていまし
た。ミズバショウのように見えますが、それと比べるとずい
ぶん小さいです。恩根内のあたりでは、もっとたくさん見ら
れるのではないでしょうか。雨がシトシト降っていて梅雨み
たいですが、こういう湿原の花には雨も似合いますね。  


6月17日(木)

ヤマツツジがやっと咲き始めました。といってももう蕾が
あまり残っていなかったので、これで満開かもしれません。
今日の釧路湿原は気温が上がったうえに湿度も高くて、歩い
ていると汗が流れてきました。いろいろな花も見られました
し、なかなか楽しいハイキングになりましたが、ちょっと前
まで寒かったのでギャップがキツイですね。       


6月18日(金)

近所の高山植物が咲く山を登ってきました。標高は800m
程度しかないのですが、いろいろな花を楽しむことができ
ました。意外だったのはもうピーク過ぎではありましたが
まだサクラが咲いていたこと。日勝峠でも見頃というニュ
ースを聞きましたが、同じような気候ということでしょう
か。来年はサクラが綺麗な頃にも登ってみたいと思いまし
た。しかし、直登部分がきついんですよね。がまん坂とい
う名前も付いているくらいですから・・・。      


6月19日(土)

今朝もすばらしい景色が見られましたね。やっぱり早起きは
三文の得です。といっても2時くらいには起きないといけな
いので、連続してというのはかなり辛いですが(苦笑)。し
かし、朝は撮影地に行っても観光客の姿もほとんどないです
し、光もいいので撮影しやすいです。津別町のクリンソウ群
生地はちょうど見頃になっていて、とてもきれいでした。こ
れから他の花もあちこちの群生地が見頃になると思うので、
楽しみですね。                    


6月20日(日)

野付半島もセンダイハギが満開で黄色く色付いてい
ますね。あいにくの曇天でパッとしなかったのです
がタンチョウの姿を見られたり小鳥などの姿も多か
ったので、光さえあれば・・・といった感じ。エゾ
カンゾウも少し咲いていたので、センダイハギと入
れ替わりで見頃になるでしょうか。うまくタイミン
グを合わせて見に行きたいですね。       


6月21日(月)

夏至というのにどんよりとした天気になってしまい、せっかく
の長い昼間も存分に楽しめないのが残念です。ただ、これから
すこしずつ朝が遅くなると思うと気持ちは楽なんですが。この
コマクサは近所の酪農センターというところに植えられている
ものですが、けっこうな数があります。そういえば、雌阿寒岳
でもコマクサが増えているとかいないとか。種を蒔いたのでは
という話もありますが、増えてくれるのはうれしいことです。
今度、挑戦してみたいですね。              


6月22日(火)

だいぶ花の彩りが増えてきた釧路周辺。それと同時に虫たちの
姿も見られるようになってきました。種類としては本州でも見
られるふつうのものですが、それでも生き物が好きなのでうれ
しいですね。しかし、キリギリスの幼虫などは東京にいたとき
は4月中旬くらいから見られたわけで、2ヶ月くらいの差があ
るのはビックリです。サクラは1ヶ月半ですが、虫たちの姿は
さらに差が大きいのですね。               


6月23日(水)

エゾカンゾウの花が綺麗に咲いています。釧路湿原のあたりは
いまがピークだと思いますが、他の場所はこれからというとこ
ろが多いように思います。今年は花が遅れていましたが、ここ
にきて例年並みになってきているのでしょうか。個人的にはも
う季節感がおかしくなっていて、自分で見てこなければなんだ
か分からなくなっています・・・。            


6月24日(木)

朝のうちはしっかりと雨が降っていて、このまま降り続けたら
また湿原が増水するのではと思わせるくらいでした。しかし、
諦めて撮影に出かけたらあっけなく雨が上がってしまい、なん
とか雫に濡れた湿原の景色を撮影できた感じです。花の多くは
雨に打たれて下を向いてしまっていましたが、明日からは天気
も回復するようなので、一気にたくさんの花が見られることで
しょう。カラフトイバラは花びらが散ってしまったものも多く
ありましたが、蕾もたくさん。まだまだ楽しめます。    


6月25日(金)

やっと待ち望んだ晴れ間がやってきましたね。すっきりとした
青空が広がって、日差しは暑いくらいでした。といっても気温
は20℃くらいしかないのですが・・・。すっかり北海道の体に
なってしまいました。まだ花の方は遅れているようで、これか
らの状況を心配する声も聞かれます。すこし暖かくなって、寝
ぼけている花たちを起こして欲しいものですね。      


6月26日(土)

都内ではクチナシの花が咲いて、心地よい香りが漂ってい
ます。花はピークを過ぎているものも目立ちますが、こん
な場所を散歩しているだけでも気分がよくなりますね。し
かしいつもならもっと虫たちの姿が見られるはずなのです
が、ほとんどいません。どうしてしまったのでしょうか。


6月27日(日)

いつもの日比谷公園では、思いの外たくさんの虫たちの
姿が見られました。池のあたりではコシアキトンボやギ
ンヤンマ、花にはモンシロチョウやヤマトシジミなどが
いましたね。もうピーク過ぎのビヨウヤナギには、アブ
や小さなアリがきていました。昨日は別の場所でしたが
ずいぶん様子が違うものです。日比谷公園のように自然
的な環境がそのまま残されて必要以上に手入れされてい
ない場所は、生き物の住める条件がきちんと揃っている
のですね。                    


6月28日(月)

梅雨ではありませんが、晴れ間の少ない北海道。数少ない
晴天が期待できるということで、霧多布湿原に行ってきま
した。朝から好天に恵まれて、いろいろと撮影を楽しむこ
とができました。それにしても今日も釧路では32℃を記録
したそうで、変な気候の北海道です。霧多布のワタスゲは
地元の人もいいというくらい好条件のようです。この調子
でエゾカンゾウも湿原を一面真っ黄色に染めてくれたらう
れしいですね。                   


6月29日(火)

オホーツク海側の小清水原生花園、とてもきれいですね。このあた
りは車なども多いこともあってエゾシカの食害も少ないのではない
でしょうか。濤沸湖の中州のようなところは一面にエゾスカシユリ
が咲いていて、すばらしい景色を見せてくれていました。どうもこ
こまでトラクターで連れて行ってくれるツアーらしきものがあるそ
うで、今日もこの場所に上陸している人がいました。この場所から
見る景色はまさに絶景でしょうね。なんせいまの日本では数少ない
自然の巨大なお花畑ですから。機会あれば、行ってみたいです。 


6月30日(水)

知床峠のあたりではナナカマドの花が咲いていますが、まだ
雪も残っています。さすがに北の峠ですね。ウトロ側は晴れ
て日差しも暑い状態でしたが、峠にあがって行くと霧雨が降
っていて、根室管内はずっと雨でした。わずかな距離とはい
え、ひと山越えると全く違う天気ですね。しかし、霧雨でし
っとりと濡れた景色はとてもきれいでした。私的にも気温は
20℃くらいまでがちょうどいいのが分かりました・・・。