2011年7月分


7月1日(金)

野付半島のエゾカンゾウ、見頃になっていますね。どうも
北海道は肝心な情報がなくてよくないですね。ネットでい
ろいろ探していたものの、咲き始めの情報くらいしか見る
ことができませんでした。その日程からもう咲いているだ
ろうと出かけてみればまさに満開。この週末くらいまでが
見頃ではないでしょうか。ちょっと日射しも出てくれて、
楽しむことができました。              


7月2日(土)

今日も天気のよくなった屈斜路湖で湖面散歩を楽しみました。
ふだん歩いて見ることができない景色を見られるのはカヌーな
らではの楽しみですね。ウグイが集まっているところがあって
とても賑やかでした。産卵のために集まったのでしょうか? 
夏休みまでのちょっと静かな期間、私だけのいのちの景色をみ
つけられるよう、通ってみたいと思います。        


7月3日(日)

午前中、ちょっとだけ晴れ間が出てきてくれましたね。
青空の下、エゾスカシユリがとてもきれいに映えていま
した。シーズン的にはちょっとのですが、まだいい状態
の花があって良かったです。そろそろ湿原の方は花が入
れ替わる時期となっていて、これからが楽しみですね。


7月4日(月)

雨となった北海道。近所を見て回っていたら子連れのエゾシカが
いました。様子を見ていたら、お母さん?は子供を置いてそのま
ま森のなかへ。子供は好奇心があるせいなのか、こちらをジッと
見ていました。私がクマだったら、食べちゃうぞ! 人を見たら
逃げましょうね。もちろんクマでも・・・。         


7月5日(火)

先日行ったばかりの野付半島ですが、また行ってしまいま
した。まだエゾカンゾウは満開の状態が続いていてとても
きれいです。ただ、この冬は雪が少なかったせいで、スス
キの枯れたのが倒れずにそのまま残って撮影はちょっとし
にくい状態です。でも、こういった景色を見ると本格的な
夏やって来たことを実感できますね。         

7月6日(水)

昨夜のうちに霧多布湿原へ移動。朝の霧を期待していま
したが、ずっと風が強くて晴れていたものの霧は出ませ
んでした。エゾカンゾウもワタスゲもとりあえず咲いて
いる程度で、なんとなく拍子抜け。木道を歩いてクシロ
ハナシノブを見つけたので撮ってみました。やはり今年
は花の時期がずれていますね。もうクシロハナシノブは
とっくに終わっていると思っていましたから。    


7月7日(木)

やっと釧路湿原のエゾカオジロトンボを撮ることができました。
標茶町では天然記念物に指定されていて、絶滅危惧種でもありま
す。いままでちらっと姿を見たことはありましたが、じっくり見
る機会がなかったです。どうも花の様子から、端境期にあたるの
で、あまり見に行っていなかったタイミングに発生していたよう
です。今日はたくさん飛んでいて、いろいろな姿を見ることがで
きました。次はアカメイトトンボを見たいですが、まだ生存して
いるでしょうか・・・。                  


7月8日(金)

釧路川といえばこの方、ミンタラ・橋口氏の案内で釧路川を
下ってきました。天気の方はあいにくの雨となってしまいま
したが、オジロワシの姿を間近に見られたり、オシドリの親
子など、陸からでは見られない釧路湿原の景色を楽しむこと
ができました。長年、道東の自然を見続けている橋口氏の案
内は、川のことだけでなく自然全般にわたり飽きることがあ
りません。釧路へ来るのなら、一度は釧路川をカヌーで下っ
てみることをお奨めします。              


7月9日(土)

オホーツク海側の小清水原生花園では、花が見頃になっていま
す。エゾスカシユリはピーク過ぎになっていますが、これから
エゾキスゲの方がピークとなります。しばらくは彩りのある道
東の花景色を楽しめると思います。肝心の天気の方が分からな
いのですが、近くの方は見に行ってみるといいと思います。中
旬以降は、富良野のラベンダーなどがいい感じでしょうか。 


7月10日(日)

厚岸のアヤメが原、まだ花を楽しむことができました。花畑
的なカットが必要になったので、もしかしたらと思い出かけ
てみたのですが、正解でした。しかし、ついでに寄った霧多
布の方は、前回同様にあまり冴えなかったですね。昔のよう
な大群落はもう見られないのかも・・・。でも、もうしばら
くすると、ノハナショウブが満開となってくれそうです。 


7月11日(月)

今日は森のなかで宝石を見つけました。金色に輝いていて
すばらしかったですね。長いこと昆虫を撮影していますが
パッとサナギを見つけられることって少ないです。こうい
うのを自然に呼ばれたというのですよね。調べてみると、
このサナギはクジャクチョウのもののようです。きれいな
蝶はサナギもきれいなのですね。他にもたくさんの蝶がい
ましたが、すべてのサナギにも出会ってみたいものです。


7月12日(火)

屈斜路湖からの帰り、水の匂いがするなと思っていたら
見事に夕立があり、きれいな虹が出ていました。雲が流
れているので、光の入っている場所を選びながら絵にで
きるところを探しての撮影。光が遮られてしまったら終
わりなので、ドキドキしますね。もう少しロケーション
のいいところを見つけられれば、弧を描いている姿も撮
ることができたのですが、残念です。これからのシーズ
ン、夕立があると周りが気になりますね。      


7月13日(水)

塘路湖の湖面を散歩してきました。けっこう広い湖で陸からは
見られないところがたくさんあります。国道に近いところは何
度か見ているので、思い切ってバルマイと呼ばれる奥の対岸ま
で漕いでいきました。ときおり湖畔ではエゾシカがのんびりと
していたほか、オジロワシやカワセミの姿も見られました。ネ
ムロコウホネも咲き始め、面白い景色がありましたよ。   


7月14日(木)

一日雨の道東でした。昨日まではけっこう暑かったのがTシャツ
では寒いくらいの気温になりました。近場を回ってみると、だい
ぶ花や昆虫の姿を見られるようになっています。アカツメクサの
上ではツユムシの子供がジッと雨があがるのを待っていました。
湿原の方では、そろそろヘイケボタルも舞い始めているはず。一
気に気温が上がる夜が狙い目ですね。            


7月15日(金)

今日もスッキリしない天気。近場を回ってきたらエゾシカの親子が
牧草地に出てきていました。最近見かけた子供でしょうか。だいぶ
大きくなったようです。このまま元気に育ってくれればいいと思い
ますが、人の周りには近づかないようにして欲しいものです。また
このあたりも手が入るようなので、気をつけてくださいね。   


7月16日(土)

3時前に目が覚めてしまって、なんとなく撮影に出かけまし
た。さすがに曇天、霧雨が降るなかでは朝は暗くて思うよう
に撮れないところがあるのですが、咲き始めたホザキシモツ
ケにはたくさんのセセリチョウが寝ている姿を見ることがで
きました。活動している姿を見るのはよくあるのですが、こ
ういった姿は珍しいですよね。いつも同じような写真ばかり
撮っている感じがするので、こういったシーンと出会えるの
はありがたいですね。                 


7月17日(日)

あまり見たことのない花を見つけたので、近くのネイチャーセンター
で教えてもらいました。ラン科のオニノヤガラというのだそうです。
数は多くないのですが、日本ではあちこちにあるようですね。まだま
だ見ていないものってたくさんあります。慌てずに少しずつ見せても
らうことにしたいと思います。ナラタケと共生するそうなので、きっ
と見られる場所も限られているし、次期も短いのでしょうね。今度は
どんな出会いがあることでしょうか。楽しみですね。       


7月18日(月)

夕方の層雲峡、雨が降ったあとなのか川から霧が立ち上って
幻想的な景色となっていました。うまく光が射し込んでくれ
るところがなかったのですが、時間帯が違ったらすごい景色
になっていたことと思います。いい場所もあったのですが、
車を止められないところだったのが残念です。でも、この瞬
間に出会えたことがうれしいですね。          


7月19日(火)

今年もやってきた富良野のファーム富田。早朝は一瞬だけいい
光が射し込んだものの、すぐに曇ってしまってパッとしません
でした。彩りの畑は早朝はカリフォルニアポピーが開いていな
いので、撮影的にはあまり適していないんですよね。そのつも
りで動いていたので、あまりいい感じで撮影することはできま
せんでした。日中は晴れたものの、空は何となく青いだけでし
たし・・・。明日はスッキリと晴れて欲しいですね。台風の動
きが気になります。                   


7月20日(水)

なにげなく寄った栗山町のファーブルの森。今日はオオムラサ
キとたのしい会話ができて良かったです。もう時期も遅いと思
っていたのですが、まだ姿も見られて良かったと喜んでいたら
私にとまって離れない雄のオオムラサキがいました。このオオ
ムラサキが羽化してくるタイミングを教えてくれました。出て
きそうなサナギを見ていたら・・・。いいシーンに出会えまし
たね。オオムラサキの羽化を見たのは何年ぶりでしょう。うれ
しい瞬間でした。                    


7月21日(木)

旭岳の五合目に上がってきました。チングルマやイワブクロ
などの高山植物が見頃となっていてとてもきれいでした。よ
く姿を見せてくれるシマリスがいないかと思って見ていたの
ですが、こちらは人が多いせいか見られませんでした。一瞬
ギンザンマシコが来てくれたのですが、撮り逃してしまいま
したね・・・。でも、心地よい散歩となりました。    


7月22日(金)

そろそろヤナギランの季節となりました。風にユラユラと
揺れる姿が好きですね。昔は湿原の中にも群生地があった
ようですが、いまはなくなってしまったようです。またこ
んな花がたくさん見られるような景色が復活してくれたら
うれしいですね。晴れていてもちょっと肌寒いくらいの気
温でしたが、心地よい景色でした。          


7月23日(土)

今月初めにウグイが産卵で集まっていたところは、もう静かに
なっていました。浅瀬のところを見ていると小さな魚がたくさ
ん泳いでいて、もう卵が孵って泳ぎはじめているのでしょう。
なにもないように見える景色の中にも、人が気がついていない
だけでたくさんの命があるのですね。短い夏に、どれだけたく
さんの命と出会えるでしょうか。             


7月24日(日)

河原沿いの花が咲いているところに行くと、たくさんの蝶を
見ることができます。夏の短い時間しか蝶の姿を見ることが
できないですが、うれしいですね。今日は午後から少し日射
しが出てくるようになって、蝶も動き始めたのが遅かったの
か、夢中で花の蜜を吸っていました。こちらでは夏といって
も日射しがなければ気温は低いですから、活動しにくいので
しょうね。夏っぽい気候もあと2週間ほど。今のうちに元気
なチョウの姿を見ておきます。             


7月25日(月)

朝はちょっとだけ日射しがあって、きれいな景色を少しだけ
楽しませてくれました。その後は曇天となって蒸し暑い一日
となりました。場所によってはきれいな朝焼けが楽しめたか
もしれませんね。今年はあちこちでエゾシカの親子の姿を見
かけます。いままでは限られた場所でしか見られなかったの
で、やっぱり増えているのでしょうか。今日は遅いタンチョ
ウの雛も見かけました。今のうちに大きくなっておかないと
冬を越せないので、頑張って欲しいですね。       


7月26日(火)

今日も暑かったので水の上に。屈斜路湖でウチダザリガニを
見てきました。半分、風邪っぴきの娘を連れて湖面に出てい
きましたが、ウグイの群れやザリガニの姿を見られて楽しい
経験になったようです。子供の頃は図鑑でしか見たことのな
い生き物が見られるのも、北海道に移住したからなのですよ
ね。子供の頃から考えると30年たっていますから、貴重な経
験ですね。何が大切なのか、見直す時代にきていると思いま
す。                         


7月27日(水)

霧多布湿原ではノハナショウブが見頃です。すでにピークを
過ぎている感じでしたが、けっこうな面積が紫色に覆われて
きれいでした。部分的に群生していたり、まったく咲いてい
ないところがあったり。きっと昔はどこも一面紫色になって
いたことでしょうね。しかし、エゾシカはノハナショウブは
食べないということでしょうか。エゾカンゾウはうまそうに
食べているようですが・・・。             


7月28日(木)

湿原のあたりでオオウバユリが満開となっていますね。地味な花
なので見逃している人も多いと思いますが、ゆっくり車を走らせ
れば見つかると思います。このあたりで霧に包まれた朝の澄んだ
空気を吸い込むと、ユリの甘い香りに包まれます。せっかく釧路
まできたのなら、ぜひ体験していって欲しいですね。ほんとうに
花の姿からはイメージできないいい香りですよ。       


7月29日(金)

釧路川を下ってきました。今回は湿原の上から中頃までで、
釧路川のバイパスを元に戻したというところを通ってきまし
た。思っていたよりも短い区間で、これで本当に意味がある
のか?という感じでした。公共事業でお金を使うことが目的
だったのかなと感じました。まあ、目線の高さでヤマセミや
カワセミの飛ぶ姿を見れたので楽しかったですが。    


7月30日(土)

このところ、地元ではあまり刺激がなくて慢性的な写真ばかりに
なっていたので、昔帰りをしてみました。私原点となるマクロ撮
影の技術を確立させてくれたペンタックス645で等倍を越える
マクロ撮影をしていたのですが、その機材を復活させました。10
年以上使っていなかったので問題がないかちょっと心配でしたが
とても綺麗に写ります。今更ながら自分の腕にも惚れ惚れしてし
まいましたよ。こういう撮影に向いているのでしょうね。超高倍
率から望遠撮影まで、645Dがカバーしてくれることが分かっ
たので、とてもうれしかったです。             


7月31日(日)

野付半島もノハナショウブが見頃となっていました。半島の
付け根のあたりはもうピークを過ぎていましたがネイチャー
センターの先の方では密度も高くて見応えがありました。チ
シマフウロなどの花も咲いていて、天然のお花畑はいい感じ
でしたね。ただ、走古丹のあたりは、道路から20mくらいの
ところまでアラゲハンゴンソウが浸食していて、この先どう
なってしまうのか、ちょっと気になりました。