2011年4月分
4月1日(金)
このところ気にして見に行っているタンチョウですが、いまの ところきちんと抱卵してくれているようです。いまこのタンチ ョウの下では1つの卵が新しい命として育まれ、この世界に出 てこようと頑張っています。ちょっととしたことでこの卵も放 棄されてしまうので、大事に見守っていきたいと思います。新 しい命がこの世に生まれてきても幸せであるように、みんなで 今の世界を大切に守っていきたいと思います。
4月2日(土)
天気の良かった釧路湿原も、夕方には雲が出てきて夕陽は雲の向 こうに隠れてしまいました。それでも阿寒の山が見えるあたりに はうっすらと赤い光が射し込んで、静かで美しい景色を見せてく れました。今日は週末で人も多くなってきたせいか、湿原なかで はエゾシカの姿が少なくなっていました。雪もなくなってきたの で、住みやすい場所に移動しているのかもしれませんね。
4月3日(日)
最近は新境地開拓といえるでしょうか。いままでなかなか 撮らせてもらえなかった生き物たちや景色を撮らせてもら えることが多くなりました。マクロ撮影を中心にやってい たときも、ある時期から撮りたいシーンが向こうからやっ て来てくれるようになりましたが、北海道の自然もそんな 感触が出てきました。ということは、これからが本番。慌 てずじっくりと撮らせてもらうことにしましょう。
4月4日(月)
屈斜路湖の湖面もジワジワと溶け始めていて、湖畔近くの 水面が広がっています。ハクチョウたちも少し離れたとこ ろでくつろげるようになっていて、自然な姿が見られるよ うになっていました。このハクチョウは水浴びを楽しんで いて、派手に水しぶきを上げていました。やっぱり気持ち いいのでしょうね。そういえば、屈斜路湖の湖畔ではこの 冬ほとんどエゾシカの姿を見ることがありませんでした。 ちょっと寂しい感じですね。
4月5日(火)
気温が一気に上がって、シラルトロ湖の湖面もかなり融けて しまいました。気がつけばオオヒシクイやハクチョウなどの 水鳥がやってきていて、賑やかになっています。こういった 季節の変わり目は景色もきれいになりますね。春らしく空気 も湿気ていたせいか、とても鮮やかな夕暮れになりました。
4月6日(水)
一週間ぶりに行った細岡展望台です。ちょうど理想的な場所に 太陽が沈んでくれました。こういった平凡な景色も、なかなか 思うようには撮らせてもらえないのですよね。太陽は良かった のですが、この春は湿原の水位が低くて川の水位も平凡。この 時期なら水位が上がって湿原に水が氾濫していることの方が多 いのですが、雪が少なかったせいでいつもの川筋。本当の撮り たいカットが撮らせてもらえるのはいつのことでしょうか。
4月7日(木)
今湿原で一番元気に咲いているのはヤナギですね。キラキラ と輝きながら微妙な彩りを見せています。近づいて見てみる とこんな感じです。蕾の綿毛の姿も可愛いですが、花になっ ても美しいです。このヤナギが緑になってくれるには、まだ 一ヶ月くらいかかります。湿原の春はのんびりですね。
4月8日(金)
石垣島にやってきました。夕方に到着したのですが、道東と比べる と日の出、日没ともに一時間遅いのですね。朝は楽なものの夕方は 気がつけばけっこういい時間。今日も日没の撮影に出かけて必要な ものを買い出ししてきたら、けっこう遅くなってしまいました。明 日からしばらくこちらで撮影をしていきます。どんないのちの景色 と出会えるのか、楽しみです。
4月9日(土)
石垣島に来るとうれしいのが、この海の色。真っ青で 珊瑚礁が生み出す微妙な色合いがとてもきれいです。 昨年はあまり晴天に恵まれなかったのですが、今回は 天気も安定しているようなので、気持ちのいい景色を 楽しめそうです。しかし、日焼けはかなりすごいので 明日からは腕が痛いかも。
4月10日(日)
某所では白いエゾシカが現れたそうですが、石垣島では白い クジャクが現れました。すごく珍しいのかと思って興奮した ものの、調べてみたらインドクジャクのアルビノは比較的多 く見られるようで、各地の動物園などにもいるようですね。 今年の石垣島は、昨年と比べると気温が低いようで植物や昆 虫の発生も遅れているうえに、昨年夏の大雨で土砂崩れがあ って林道の閉鎖も多くて、見に行きたかった場所へ行けない のが残念です。工事も遅れているようで、早く終わってくれ ることを期待したいですね。
4月11日(月)
季節外れのセイシカが咲いていました。今年の石垣島は雨が 多くて気温の低い日が続いていて、季節も遅れ気味だという ことです。あちこち見ていても、植物の育ちも遅いし渡り鳥 もやって来ていなかったりして、ちょっと寂しい感じです。 ただ、こんなふうにとっくに終わっているはずの花が見られ ることもあるので、探してみればまだまだ面白い出会いがあ りそうな感じですね。
4月12日(火)
気温が低くてヒメボタルはあまり出てくれなかったのですが リュウキュウコノハズクは姿を見せてくれて、夜の散策も収 穫がありました。地元の人の話では季節が一ヶ月遅れになっ ているそうで、もう少し暑ければチョウや他の鳥なども見ら れるはずなのですが、残念です。今回はリュウキュウアカシ ョウビンを撮りたかったのですが、難しいようです。
4月13日(水)
少し目先を変えてみようと離島の竹富島へ出かけました。小さな 島なので、メインの場所は徒歩で回ることができるのが魅力。ス カッと晴れたわけではないので海の色はまあまあでしたが、沖縄 らしい雰囲気を楽しむことができました。真っ白な砂浜と遠浅の ビーチはとても快適でしたよ。カニの姿がなかったのが残念でし たけどね・・・。
4月14日(木)
石垣島のヒメボタル、とてもきれいです。今日はあまり数が 多くないように思いますが、それでも釧路湿原に比べたら夢 のような景色が広がっています。今年はあちこちでカフェや 土産物屋が増えているように思いますが、無駄な開発はしな いで母なる自然を失うことなく観光的なものを広げられる方 向があればいいなと思います。10年後、ここに来たいと思え る場所であるかどうか、気になりますね。
4月15日(金)
少しずつ暑さを取り戻している石垣島。今日はコノハチョウの姿を 見ることができました。昔はこんなきれいなチョウがいるのだと憧 れていたのですが、実際に生きている自然の姿を見ると感動します ね。石垣島は無駄な開発が進んでいるような感じがしますので、貴 重な自然環境を残しながら発展できる方法を考えて欲しいと思いま す。人間の一時の都合で取り壊される自然のダメージは思っている 以上に大きいですからね・・・。
4月16日(土)
今日はカンムリワシの姿をよく見ることができました。気温が 例年並みに戻ってきたからなのでしょうか。今回も撮影してい る生き物の距離は極端に近くなっています。このカンムリワシ もこちらが撮り飽きてしまうまでゆっくりとしていてくれまし た。この調子で、たくさんの生き物と仲良くなれたらいいと思 います。でも、手乗りカンムリワシは難しいかな・・・。
4月17日(日)
石垣島はトライアスロン大会で賑やかなので、あまりでかけ ずにのんびりとしていました。近くのアンパルでカニを捕ま えて遊んでみたら、たくさんの種類がいるのにビックリ。数 ミリしかないようなものから、こんな怪獣のモデルになりそ うなものまでいて、楽しかったです。しかし、このカニの名 前が分かりません・・・。ノコギリガザミかなと思っていた のですが、違うようです。
4月18日(月)
天気の安定しない石垣島。朝は雨が降っていて、場所によってはか なり貯水池の水位も上がっていたようですが、スッキリと晴れるほ どではなかったです。曇天のつもりの中で太陽が姿を見せてくれた ので、南国らしく撮影してみました。こんな天気ならのんびりして いればいいのかもしれませんが、ジッとしていられない性分なので すよね。いい南国の海を見せてもらえたらと思います。
4月19日(火)
念願のリュウキュウアカショウビンの姿を捉えることができ ました。とりあえず撮れたというだけですが、2005に姿を見 てからなので、かなり時間がかかりました。これだけを目的 にすればもっと早く見ることもできたかもしれませんが、見 たいものがたくさんありますし。ネイチャースナップの狙い 方からすると、今回の出会い方がベストだったと思います。 明日はどんな出会いがあるのか、楽しみです。
4月20日(水)
久しぶりに青空が広がりました。この時期は大潮となっていて 潮の引きがすごく、海岸からかなり離れたところまで干潟とな っていました。15時前がピークということで、日没の頃には見 頃になってくれることを期待していましたが、まだまだ潮が引 いていて海というイメージからは大きく離れた景色が広がって いました。しかし、やっとこちらで寒いという感覚が分かって きました。それでも気温は20℃こえているのですが・・・。
4月21日(木)
今晩も美しいヒメボタルの姿を楽しむことができました。こういった 景色は西日本ならではのものなのでしょう。昨年の方が良かったとい う話が多いのですが、それでもほぼ貸し切り状態で美しい景色を堪能 できたのはうれしいですね。今回は645Dを持っているときは、す ごくいい景色が迎えてくれた感じがします。撮影するときもカメラ選 びは大事なのかもしれません。
4月22日(金)
季節が遅れている石垣島も、やっとチョウの姿を見やすくなって きました。あと一週間くらいするともっとたくさんのチョウを楽 しめるようになると思うのですが、そこまではいられません。バ ンナ公園では、世界の昆虫館が本日オープンして、立派な標本や 生きたカブトムシやクワガタなどが見られました。出かけること があれば、ぜひ見てみてください。
4月23日(土)
戻ってきた東京はしっかりと雨が降りました。咲き始めたツツジ や新緑も雨に濡れてシットリしてきれいでしたね。湿度という意 味では石垣島よりも高い感じがしました。駅までの短い時間でし たが、けっこうおもしろかったです。その後は日帰りで岐阜に行 ってきました。たまには新幹線の移動もいいものです。
4月24日(日)
すごく久しぶりの昭和記念公園、チューリップが見頃になっていて とてもきれいでした。しかし、テレビで報道されていたとかですご く人が多かったうえにポピーは植えられている面積が少なくなって いてちょっと残念でした。こういったきれいに作られた景色を撮る のは難しいですね。すっかり撮らされてしまった感じがします。ま だまだ修行が足りないと思いました・・・。
4月25日(月)
今年は東京のサクラは見られないかと思っていましたが、まだ サトザクラはきれいに咲いているところがありました。ソメイ ヨシノなどと違って、かわいい感じのサクラですよね。それに しても東京はとても華やかです。道東ではいくら花盛りのシー ズンになっても、こんなあちこちでいろいろな花を見ることは ないですから。北海道のサクラは、まだこれからです。
4月26日(火)
打ち合わせ前に日比谷公園を一回り。花のピークも過ぎてシャガや カラシナが咲いているくらいでした。カラシナのところでは、いつ もならうるさいくらいミツバチがやって来てもいいと思うのですが 数えられる程度しか見られませんでした。ミツバチが減っていると いう話がありましたが、まだ問題は変わっていないのでしょうか。 このユーモラスな顔をしているのは、クマバチ。シャガに止まって ジッとモデルをしてくれました。お昼寝タイムだったのかも!?
4月27日(水)
今日も日比谷公園を回って来ました。たくさんの人は慌た だしく通り抜けていましたが、これでいいのでしょうか? すべてを失うのはすぐ間近な感じもします。ただ、人間の 心の気持ちの持ち具合という感じもします。地球の上に存 在するもののほとんどは、原子レベルで考えたら皆同じ。 気持ちや願いが揃ったら、強い力を生み出してくれるもの と思いたいですね。
4月28日(木)
釧路に戻りました。約3週間ぶりで大きな変化を期待していたの ですが、あまり変わっていない印象。やはりサクラが咲かないと 大きな変化はないのかもしれません。いつものコースを帰りがけ に見ていたら、タンチョウやエゾシカが出迎えてくれました。こ れだけでもうれしいですね。湿原の斜面では、春の花も咲き始め ていて、これから大きな変化が期待できそうです。しばらく離れ ていたので季節の動きが掴み切れていませんが、サクラやミズバ ショウなど、楽しみにしています。
4月29日(金)
帰ってきてみると釧路湿原は雪融けの水が流れ込んでかなり 水浸し状態になっていました。タンチョウの抱卵に影響がな いか気になってみて回りましたが、あまり影響はないように 思います。夕方は東から雲が流れてきて夕陽を楽しむことが できなかったのですが、きれいな景色が広がっていました。 この増水もいのちを育むために必要なことなのですよね。
4月30日(土)
昨日も湿原で見かけたエゾシカの子供。やっと冬を乗り越えたばかり というところなのですが、一人だけでいて親や姉妹はどうしてしまっ たのでしょうか。すこし痩せ気味にも見えて気になりました。湿原の 中にいれば安全だと思いますが、元気に過ごして欲しいと思います。 明日からも雨の予報で、湿原の水位が高くなることが予想されます。 タンチョウをはじめ、他の生き物に影響がないとことを祈りたいです ね。