2025年9月分
9月1日(月)
小雨混じりの一日、いきものたちの動きもおとなしかったです。草原を歩い
てみるとモンキチョウがコスモスの影で雨宿りしていました。気温も低いの
で、行動できない感じなのでしょう。他の場所でもモンキチョウがジッとし
ている様子が確認できました。まだ暖かくなることもあるようですが、気持
ちを切り替えて秋を探すようにしないと出遅れてしまいそうです。
9月2日(火)
どんよりした天気なのに気温も上がって蒸し暑くなりました。虫たちの行動
も活発になるかと思って回っていましたが、あまりいきものの姿は多くない
感じがしました。しかし、オオアワダチソウが咲いていたところは、スズメ
バチやヒョウモンチョウなどが集まって賑やかになっていました。スズメバ
チもかなりしっかりと蜜を吸っていたので、よほど美味しいのかもしれない
ですね。
9月3日(水)
気温は下がっていますが昼過ぎには夕立のような雨も降って、まだ夏の名残
が感じられます。雲の動きを読み誤って虹の出るチャンスを撮り逃してしま
いました。手ぶらで帰るのは寂しいので日没まで空を見ていると、まだ雲の
形や動き方も夏っぽい感じで、寒ささえ感じなければ景色は夏でした。もう
紅葉のはじまったところもあるのですが、気持ちも切り替わらないです。
9月4日(木)
エゾシカをゆっくりと見ていました。子鹿がお乳を飲んでいるところも親が
警戒することもなく見せてもらえました。静かに適当な距離を持っていれば
それほど警戒されることもなく自然な姿を見せてもらえます。これはどのい
きものにも言えることですが、むやみにこちらから近づいたり邪魔をするこ
とがなければ嫌われることもないですね。
9月5日(金)
シマリスが可愛らしい姿を見せてくれました。いまは冬眠に向けて食料を蓄
える忙しい時期だと思いますが、ちょっとだけ遊んでくれました。今年はド
ングリができていないので、ちいさな植物の種などを集めるのだとすると、
けっこう大変かもしれません。まだ暖かくて秋という感じがしていないまま
ですけど、天候も読めないのでどこかで急に冷え込むことも考えられますか
ら、油断できませんね。
9月6日(土)
真夏日となりまた暑さが戻ってきているものの、朝は雲海を楽しむことがで
きました。やはり気温差があった方がこういった景色の変化はいいですね。
風がなくてあまり動きはなかったですが、雲海が抜けていくときに刻々と景
色が変わっていく様子はいつ見ても楽しいです。天候も変わってきてどうな
るかわからないので、こういった一つ一つの景色を大切にしたいです。
9月7日(日)
サンゴソウもすっかり見頃となっていました。午前中は雲が多くどんよりし
ていましたが、午後には青空も広がってサンゴソウの赤が映える景色に変わ
りました。勉強会終了後の第二ステージもすばらしい景色に迎えてもらえ、
日没後まで撮影していました。自然を見つめる楽しさ・難しさを体感しても
らえたと思います。興味のある方は勉強会に参加して体感して欲しいです。
9月8日(月)
ススキも穂を広げ始めていて、ここでも秋らしい景色が始まっていました。
日中は快晴となっていて、夕陽がギラギラしていて秋っぽい雰囲気ではなか
ったものの、穂の輝きはきれいでした。このあたりで他に秋っぽいものがな
いか探してみたものの、ナナカマドがちょっと色づき始めたところで枯れて
きていたので、今年の紅葉はどうなるかちょっと気になるところです。
9月9日(火)
川の上流部ではサクラマスが遡上してきているところがありました。細い川
の上なので、こんなに細い流れをずっと遡ってきていると考えると、いのち
を継ぐためにものすごい苦労をしているのだと感慨深いものがありました。
見ているあいだにも産卵が行われていたので、ここから始まるいのちもある
のですよね。彼らの棲める環境が失われないことを願うばかりです。
9月10日(水)
今シーズンは何度も姿を見ていたものの、あまりいいところにいてくれなく
てあまり納得がいかなかったハネナガキリギリス。やっと彩りのあるスッキ
リしたところでみつけました。これまでは茂みのなかとかごちゃごちゃした
ところばかりで、お見せできませんでした。それも自然な姿ではあるのです
けど、きれいではなかったですから。ここも影が出ないと良かったのですが
こればかりは仕方ないです。
9月11日(木)
紅葉取材前にサンゴソウの様子を見に行ってみたら、タンチョウが大サービ
スしてくれました。姿を見かけたのでサンゴソウの中に入ってくれないかと
お願いしたら、それ以上の動きを見せてくれました。こういう以心伝心とも
いえる瞬間があると、嬉しいですね。どこに行ってもこういういきものとの
対話ができるようにしていきたいと思います。
9月12日(金)
ひと足早い紅葉を見に山の散歩をしてきました。思っていたよりも赤が色付
いていて、他はこれからという感じでした。それでも紅葉と雲海の景色を見
ながらゆっくり歩いていると気持ちよかったです。葉のコンディションは猛
暑の影響があってあまり良くない感じもしたので、このあとの紅葉がどうな
るか、気になるところです。
9月13日(土)
久しぶりにオシドリの様子を見に行ってみたら、今年生まれの若いオスの姿
がありました。まだ羽毛の色が中途半端でかわいらしい感じでした。頭の上
のあかいところがニワトリっぽいんですよね。地元だとオシドリ自体なかな
か見られないので、いい出会いでした。一つの被写体も時期やタイミングを
変えて見ていくことは大切ですね。
9月14日(日)
すこし秋らしくなった森で、エゾリスが木の実を食べていました。この形や
大きさだとゴヨウマツの実でしょうか。近くにあるクルミの方でもせっせと
実をとってはどこかに埋めにいく姿が見られました。クルミの木の下にいる
と、ときどきクルミの実が落ちてくることもあるので気をつけていないと危
ないです。まわりに果肉がついているとはいえ、直撃したらかなり痛そうで
すからね。
9月15日(月)
今朝は霧が立ち込め美しい景色が広がりました。日がのぼると刻々と姿を変
えていくので、見ていても飽きることがありません。光芒や白い虹なども見
られて、ここにいきものが出てこないかと探してみましたが、なかなか思う
ようにはいきませんでした。そういう出会いを与えてもらうには、何度も通
うことが必要ですね。
9月16日(火)
シマリスが食べ物をほほいっぱいに蓄えて、可愛らしい姿を見せてくれまし
た。シマリスというと、まさにこの顔というイメージですよね。このあとは
さらに口の中に巣材となる落ち葉を詰め込んで、巣に運んでいました。まだ
暖かいのですが、冬に向けてしっかりと準備を進めているので、この冬も無
事に乗り切ってくれることでしょう。