2023年12月分


12月1日(金)


ずいぶん久しぶりにシマエナガの姿を撮影しました。どこにでもいる小鳥な
のですが撮影するとなると話が別で、動きも速く一カ所にはいないうえに滞
在時間も短いので、かなり難しいのです。ブームになっているので北海道に
行けば見られると勘違いしている人が多いのですけど、こういうことはメデ
ィアもちゃんと伝えて欲しいところです。               




12月2日(土)


冷え込みが続くようになり、ちょっとずつ氷を見られる場所も増えてきまし
た。同時に乾燥も進んでいて、水辺の近くでも霧氷がついていないところも
あり、朝の撮影ではどこに向かうか判断が難しい状態でもありますね。昨夜
はオホーツク海側で低緯度オーロラが見られたそうで、機会があれば私も見
てみたいものです。                         




12月3日(日)


今朝も日の出の時間に出かけてみたものの、すっかり空気が乾燥していて、
川から立ち上る気嵐はごくわずかでした。冷え込みはじめでは一面が真っ白
になるくらいなのですが、ずいぶん変わってしまうものですね。完全に無風
だったので、立ち上る水蒸気がほぼ真上に昇っていったは面白かったです。
明日からはちょっと暖かくなるので、景色も変わってくれるでしょうか。 




12月4日(月)


一日晴れているというのでちょっと足を伸ばしたら、見事に外れてしまいま
した。昼過ぎから雲がバッチリ出てきてどう見ても曇天。夕陽は低いところ
がちょっと空いていて一瞬だけ光が射し込んでくれたくらいでした。光がな
いとかなり地味な景色で、しばらくボーッとしていました。いきものの気配
も少ない感じで、ちょっと残念でしたね。               




12月5日(火)


今日から給餌が始まるかも、ということで様子を見に行って来ました。朝の
給餌のときには20羽ほどが集まってきて、やっぱりタンチョウも覚えている
んだと思いました。ただ、午後の給餌は行われず、やってきたタンチョウも
待ちぼうけでかわいそうでした。とはいっても、これからは安定して集まる
ようになってくると思うので、これからが楽しみですね。        




12月6日(水)


天気がはっきりせず気温も高めで、とりあえず地元を見てまわりました。湖
畔では氷もできているような溶けているようなところが多かったのですが、
よく見て見るときれいなところもいくつか見つけられて良かったです。午後
はタンチョウを見に行ってきましたが今日も午後はお預けで、けっこうな数
が集まるまでは午後の給餌はない模様だそうです。雪が積もるまではないと
いうことですかね。                         




12月7日(木)

日中はけっこう強い雨が降っていて、ちょっとあがったタイミングで近所を
見てまわりました。色があるものを撮りたいと思っていたので、木の実を探
してみたものの、けっこう残っていませんね。このツルウメモドキも以前は
あちこちで見ていた気がするのですが、ポツポツしかありませんでした。ナ
ナカマドの実もなくて、この冬は小鳥もやってこないのかなと思いました。




12月8日(金)


タンチョウの動きはまだ本番とはいえない状態なので、ハクチョウを見に行
ってみました。この前行ったときはほとんどいなくて空振りに近いこともあ
りましたが、今回はけっこうたくさんの姿があって、畑に向かって飛び立っ
て行く様子を見ることができました。なぜか飛んでいったのにすぐ戻ってく
るグループもあって、遊んでいるようにも見えました。         




12月9日(土)


まだ雪も積もらず、気温も高めだったおかげかエゾリスも元気に活動してい
ました。食べ物はあまりないようで、匂いを嗅ぎならがあちこちに移動する
ので、顔が見えるように撮るのはけっこう難しいですね。クルミでも囓って
いればしばらくジッとしているんですが、このところクルミを囓るシーンは
見ていません。先日も木の実がないことを実感したばかりで、いきものたち
には厳しい冬になりそうです。                    




12月10日(日)


地元のフクロウを見てきました。快晴で陽射しもしっかりあったので、眩し
そうな顔をしていました。普段は寝ていることが多いのですが、このときは
近くでネズミでも動いていたのでしょうか。地面の方を気にしてじっと見つ
めていることがあって、しばらく目を開けていました。何がいるのか探して
見ましたが私には分かりませんでした。フクロウの視力ってどのくらいある
のでしょうか。                           




12月11日(月)


先週夕陽ねらいで出かけたところがダメだったので、再挑戦。今回は薄く雲
もかかりいい感じの夕陽を見ることができました。しかし、昔は夕陽とから
めて撮っていたマツが倒れたようでなくなっていました。この海岸もテトラ
ポットが積まれたところも多くなり、北海道の景色もどんどん変わっていき
ますね。太陽光発電のパネルばかりにならないことを願います。     




12月12日(火)


やっと雪が降ってくれたので、タンチョウも集まってくるかもしれないと給
餌場に一日いました。でも、最大で15羽程度とまだ本格的なシーズンにはな
らなかったです。伊藤サンクチュアリは鳥インフル対策もあって、年内は午
後の給餌は行わないということでした。このことでタンチョウの動きがどう
なるか、ちょっと気になるところでもありますね。           




12月13日(水)


朝の音羽橋、タンチョウの数は少なかったのですが、風景としてはなかなか
きれいでしたね。霧氷もついていて気嵐はほとんどないものの、川の上を漂
ううっすらとした雲のようなものが面白かったです。実は自宅のあたりでは
川の上にびっしり気嵐が入っていたのでそんな景色を想像していたのですが
ちょっと移動すると違うものですね。                 




12月14日(木)


雪が積もってタンチョウの動きが変わりそうなので、連日チェックしていま
す。今日はだいぶ数も増えてきて、動きも冬のような感じになってきていま
した。ダンスをする番もいて、これまでとは違うカットも撮れています。集
まりはじめはいろいろあるので、しばらく目が離せない感じですね。今朝は
マイナス19℃だったので、このくらいの気温になれば、タンチョウも冬を感
じて行動が変わるということなのでしょうかね。            




12月15日(金)


今朝は60羽以上のタンチョウが集まるようになって、一気に動き方が冬の
ものになった感じがします。音羽橋の方も数が増えていたと言うことです
から、気温が下がって寝られる場所も限られてきているということかもし
れません。これに合わせて午後の給餌も再開されていて、タンチョウも待
ちぼうけにならずに済みますね。                  




12月16日(土)


珍しく一日雪が降っていて、積雪量はたいしたことないものの撮影にはちょ
うどいい降り方だったので、たっぷりタンチョウを撮影しました。雪の日は
あまりタンチョウも動かないことが多いですが、集まってきたばかりという
タイミングなのでそれなりの動きもあり楽しめました。しばらく天気の変化
も大きいので、日々違う動きを楽しめそうです。            




12月17日(日)


タンチョウの動きはすっかり落ち着いてしまった感じで、良い風が吹いてい
ましたが、意外と動きがないままでした。そのなかでちょっと異彩を放って
いるのが、迷鳥のマナヅル。パッと見て色が違うので、誰でも気づきますよ
ね。顔はじっと見ているとキジのような感じがします。けっこう気が強くて
まわりでタンチョウが騒いでいても動じることなく堂々としたものです。し
かし、この時期九州あたりに渡っているのが普通なので、寒いでしょうね。




12月18日(月)


しばらくタンチョウばかり見ていたので、ちょっと違うところにも目を向け
ないといけません。朝はハクチョウを見に行ってみたものの、こちらもあま
り動きは芳しくなく、どんどん視点が狭くなっていきました。このところち
ょっと湿った雪だったので、森では木の上にも雪が乗っていて、その形など
が面白かったです。雪が降っていきものの動きも変わって来ているので、こ
ちらも対応しないといけませんね。                  




12月19日(火)


一年でもっとも日が短い時期なので、あちこちへ行くよりも一カ所でじっく
り見ている方が、良いシーンに出会える可能性も高くなりますね。このとこ
ろ続けて観察していた成果もあり、何カットか撮りたかったシーンを撮るこ
ともできました。だいぶ雪が減ってきているので、もう少ししっかりと積も
っておいて欲しいところです。                    




12月20日(水)


水深の浅い湖はほぼ全面的に凍って、すっかり冬の景色になっています。ま
だ氷の上は歩けないので、このくらいの方が変な足跡がつかなくて、きれい
に見えるかもしれません。とはいっても、また年末近くに気温があがるそう
なので、また溶けてしまうのかも。ここ数年、摩周湖が全面凍結したのを見
ていないので、この冬はしっかり凍ってくれることを祈ります。     




12月21日(木)


今朝の雲海は変化があって、いろいろ撮っていたら一時間半があっという間
に過ぎてしまいました。雲海が見られるのは風がないときが多いのですが、
今日はちょっと風もあって雲海も刻々と動いていて、さらに雲のおかげで光
も変化して面白かったです。快晴だと光も強く、そんなに長く撮影できない
ので、たっぷり楽しませてもらいました。               




12月22日(金)


いつもとはちょっと違ういきものが撮りたいなと足を伸ばしてみたものの、
ぜんぜん姿がなくていつもの顔ぶれを撮影して帰ってきました。北海道の日
本海側では大雪となっているようですが、こちらはどんどん雪が減っていて
湿原のキタヨシも元気に立ったまま。一度しっかり雪が積もって倒しておい
て欲しいところです。生活する上では雪が少ない方が楽なんですけど、もう
ちょっと積もっていても良いと思います。               




12月23日(土)


マイナス20℃の朝、川岸には霧氷がついて気嵐も立ち上り、きれいな景色が
広がっていました。いつもは早々と餌場に向かうタンチョウもまだ残ってい
て、絵柄としてはきれいでした。でも、実はこのタンチョウの子供が怪我を
して動けないために親も仕方なく残っているという状況で、手放しで喜べる
写真ではないんですよね。気になるので、また見に行ってみます。    




12月24日(日)


また迷鳥がやって来ています。今度はカナダヅルですね。マナヅルよりも
一回り小さく、たくさんのタンチョウのなかにいると隠れてしまって姿も
分からなくなってしまいます。馴染んでいるのか目立つような動きもしな
いで餌をつついているだけので、分かりやすく撮るにも根気よくいいとこ
ろに立ってくれるのを待たないとダメでした。この子もしばらくいてくれ
そうですね。                           




12月25日(月)


朝の雲海に始まり、夕方の撮影までいろいろな被写体に恵まれた一日となり
ました。このウソはずいぶん長いこと近くで撮影させてくれて、気がついた
らとんでもない量のシャッターを押していました。でも、間近で撮らせてく
れることは滅多にないので、ラッキーでした。雪が降っているなかで、こん
な感じに撮りたいと思いますが、チャンスはあるでしょうか。      




12月26日(火)


凍った湖面の上にキタキツネでしょうか、たくさんの足跡が長々と続いてい
ました。はっきりと足跡が残っていて、気温があがり溶けかけた湖面の上を
延々と歩いていたことを物語っています。湖面の上だと食べ物もあまりない
ように思うのですが、何か見つかるのでしょうか。今夜は雪、そのあと気温
があがるので、また違う景色になっていくようで楽しみです。      




12月27日(水)


ずいぶん行っていなかった摩周湖、なんとなく行ってみたらいつも通りの平
凡な感じでした。ただ、日の出の頃はうっすらとサンピラーが立ち上ってく
れて、まあ良かったかなというところでした。昨年末は霧氷がついてかなり
良い景色だったので期待していましたが、今年は天気が良いので平凡なまま
になりそうです。風景は行けば撮れるでしょっていう人がいますが、そんな
ことはないですよね。                        




12月28日(木)


繁みでガサガサ音がするなと思って見ていると、エゾリスが埋めてあったク
ルミを掘り出して食べていました。まだ雪が少ないので、林の隅には雪もな
く探しやすい場所だったのでしょう。冬眠しないエゾリスは、冬の間もこう
やって蓄えたものを探しながら過ごしているのですよね。今年は実りも少な
かったので、貴重な食べ物。無事に冬を越して欲しいところです。    




12月29日(金)


給餌場には200羽近くが集まっていて、なかなかすっきりとした絵にはなら
ない状態になってしまいましたが、ときどき良い場所で踊ってくれる番が
います。今日はラッキーなことに、良い場所でダンスして最後にきれいな
ポーズを見せてくれました。31日は念願の雪の予報となっていて、そのな
かでこんなポーズを見せて欲しいですね。              




12月30日(土)


気嵐がたちこめたなかから朝日が昇ってきました。ちょうど良いところに木
があって、うまく絵にすることができました。気嵐もこの場所だけにたまっ
ていたようで、この先ではすっきりと晴れてしまっていて、まさにこの絵を
撮るための状況でした。こういった一期一会の景色を見逃さないようにして
いきたいものですね。                        




12月31日(日)


念願の雪となりましたが、細かい雪で思ったほどの積雪にはならないのが
残念。雪が降っているとタンチョウの動きもあまりなく、半日見て帰って
きました。迷鳥のマナヅルはすっかりタンチョウのなかに馴染んでいて、
のんびりとコーンを突いていました。気が強いので、むしろタンチョウの
方が遠慮しているようにも見えます。このまま何年も姿を見せてくれるよ
うになるのでしょうか。