2010年5月分


5月1日(土)

宮島沼のマガンもピークになり7万羽位の数が集まって
きていました。さすがにあちこちからV字編隊を組んで
飛んでくる姿は圧巻ですね。宮島沼は国内のほとんどの
マガンが渡りの中継地として利用しているそうです。こ
れからもマガンの聖地であって欲しいですが、いろいろ
難しいことがあるみたいです。           


5月2日(日)

花の開花は遅れ気味なのですが、生き物は待ちきれずに活動を
始めていますね。いつもならカタクリの花畑を舞っているヒメ
ギフチョウもひらひらと優雅な姿を見せてくれました。しかし
ほとんどカタクリは咲いていなくて、エゾエンゴサクの蜜を吸
っていました。この場所のカタクリは、見頃になるにはまだま
だ先のような感じがしました。              


5月3日(月)

珍しく日中に活動しているエゾフクロウの姿を見ることが
できました。羽音もなく飛ぶフクロウですが、日中は白っ
ぽい姿がとても目立ちます。そのせいかカラスの群れに囲
まれてしまい、追い立てられていました。きっと子育ての
ために餌を探していたのだと思いますが、災難にあってし
まいましたね。                   


5月4日(火)

黒松内のブナ北限地、やっとカタクリが咲き始めました。
遊歩道を歩いていてもつぼみが目立つ感じで、これからた
くさんの花を咲かせてくれることでしょう。昨年は雪に降
られたカタクリを見ていたことを思い出しました。さすが
に今年はもう雪は降らないことと思うので、いいコンディ
ションになっていくでしょうね。           


5月5日(水)

北海道でいちばん桜が早いとされる松前町では、エゾヤマ
ザクラが見頃となりました。まだ松前公園のなかではメイ
ンとなる八重桜が咲き始めなので、ほんとうの見頃となる
のはまだ10日くらい先なのではないでしょうか。それでも
昨年に比べると桜の名所らしい姿を見ることができて、よ
かったです。                    


5月6日(木)

桜の方は相変わらずぱっとしない北海道です。仕方ない
のでウロウロしてみるのですが、天気もよくないために
花が開かなくなってさみしい感じです。この場所だけは
レンギョウとツツジが満開になっていて、とても鮮やか
な景色を見せてくれました。こんなシーンと出会えると
ホッとします。                  


5月7日(金)

一瞬だけ晴れ間が広がってくれて、キタコブシの花が
青空に映えてくれました。まだ道南をウロウロしてい
ますが、桜の開花は遅れ気味でまだ思うように撮影で
きていません。札幌でも開花したようですので、この
週末あたりから見頃のところが増えるのでしょうか。
もう少し天気がよくなれば、他にも絵になりそうなと
ころもあるのですが・・・            


5月8日(土)

冬に逆戻りしたような寒さが戻ってきてしまいました。
桜のつぼみもふくらみかけているようですが、景気よく
開花するには寒すぎるようです。スズメもちょっと寒そ
うにしていました。ソメイヨシノがこんな感じで寒がっ
ていたのですが、チシマザクラは満開になっているもの
がありました。さすが北方系の寒さに強い桜ですね。 


5月9日(日)

やっと松前の南殿が見頃となりました!! 昨年は
タイミングを合わせることができずに、中途半端な
様子しか見ることができませんでしたが、今年は満
開といえる姿を見られました。朝はどんよりして青
空は期待できないかと思っていたのですが、午後か
らスカッと晴れてくれて美しい景色を楽しむことが
できました。なにより、ホッとしましたね。   


5月10日(月)

天気に恵まれない道南です。松前の朝はとりあえず晴れ
でしたが、日の出後すぐに雲が広がってきてしまいまし
た。仕方ないので桜を探しながら北上して行きましたが
あまりぱっとした桜は見られず、海の景色などをネイチ
ャースナップしていきました。函館ではサクラが満開に
なったそうですが、それより北に行くとまだこれから。
いつまでも寒い北海道です。            


5月11日(火)

桜は相変わらず遅れ気味。この場所ではまだミズバシ
ョウもたくさん見られて、ヤチブキも見頃となってい
ました。ヤチブキとエゾノリュウキンカの違いがよく
分からないのですが、どこで見分けているのでしょう
か。基本的にはほぼ同じもののようですが、何か違い
があるみたいです。               


5月12日(水)

本格的な雨が降り続いています。風もあるので外には出たく
ない感じです。サクラが見頃であれば、この天気でもいろい
ろな景色が楽しめるのですが、室蘭はまだ咲き始めといった
感じです。仕方なく室蘭水族館に入っていろいろな魚の顔を
まじまじと見つめてきました。この魚、深海魚なのですがす
ごい顔ですね。                    


5月13日(木)

すっかり冬に逆戻り。道東では雪の降っているところも
あるそうですね。10日ぶりくらいに黒松内へ戻ってきて
みましたが、あまり大きな変化はない感じです。まだ山
の方は雪がしっかり残っていて、春らしい景色を楽しま
せてくれるには、もう少しといったところでしょうか。
ブナは花芽が出始めていて、赤くなってきました。  


5月14日(金)

久しぶりに日差しを感じられました。黒松内の森も、光が
あるとぱっと明るくなります。森の中を歩いていたら、エ
ゾリスがシラカバの樹液をなめていました。甘いのでしょ
うか。新芽なども食べていたようで、動物たちにとっては
待ち望んだ春がやってきたのかもしれません。しかし、サ
クラはまだこれからでした。             


5月15日(土)

札幌ではチューリップも見頃となっています。上湧別町の
チューリップ畑はこの寒さのせいで全く咲いていないよう
ですから、北海道の広さを感じますね。エゾヤマザクラは
だいぶ散っていて、これからヤエザクラが楽しめる感じで
すね。今年は高山植物なども開花が遅れているようで、他
の場所の状況が気になりますね。           


5月16日(日)

旭川では桜のピークも過ぎ、田んぼには水がひかれてい
ました。子供の頃は家の周りにもたくさんの田んぼがあ
ったのですが、大きくなるにしたがってどんどんなくな
っていき、いまでは実家の周りには田んぼなど残ってい
ない状態です。田んぼの周りでトンボを追いかけたりザ
リガニを捕まえたことを思い出しました。      


5月17日(月)

チシマザクラの花にエゾヒメシロチョウがやってきていま
した。ちょっと離れたところから見ていると、少し大きな
花びらのようにも見えますね。ヒメギフチョウの姿も見ら
れたのですが、圧倒的にエゾヒメシロチョウが多くなって
きています。2週間たつと見られる生き物も変わってくる
のですね。                     


5月18日(火)

釧路湿原をザッと回ってみましたが、タンチョウの雛を確認
できたくらいで、意外と寂しい感じでした。屈斜路湖方面で
はまだミズバショウがきれいだったのが意外でした。今シー
ズンはミズバショウが開花してから強い冷え込みがないよう
で花が傷んでいないのですよね。斜里岳がスッキリと見えて
いたのがきれいでした。                


5月19日(水)

いつものフィールドの様子を確認のために走り回って
きました。タンチョウの雛は2羽孵っていることを確
認、キタキツネの子供も見られました。キタキツネは
以前見られた時期と比べるとかなり早い感じがします
が、こんな感じでしょうか。気温が上がったおかげで
桜もあちこちで開花したようです。見頃はもうすぐで
すね。あとは天気次第でしょう。         


5月20日(木)

寒い雨が降っていますね。家でも夕方にはストーブをつける
くらいでした。フィールドでは小鳥たちの数こそ少ないもの
の元気に活動していました。野生の生き物たちは当たり前の
ように雨に濡れていますが、大丈夫なのでしょうか。それと
も濡れるのを嫌がっている人間の方がおかしいのかもしれま
せん。毛がないから服を着るしかなくなったおかげで濡れる
と気持ち悪いのは自業自得ですからね。         


5月21日(金)

十勝は釧路とは違ったスケールの大きさがありますね。どこまで
行っても牧草地が広がって北海道的といえる広大な景色が広がっ
ていました。ここにサクラがあればいいのになという場所もたく
さんありましたが、北海道の広さをあらためて感じることができ
ました。そろそろ釧路の方もサクラが見頃をむかえる頃になって
きましたね。                       


5月22日(土)

然別湖でナキウサギに遊んでもらう予定でしたが、残念ながら一
瞬だけ姿を見ただけで終わってしまいました。しかし、静かな森
で鳥の声を聞きながら過ごす時間は最高ですね。小鳥がやってき
たり、蝶が舞っていたり、すばらしい時間を楽しめました。クジ
ャクチョウも日向ぼっこをしていましたね。まだ雪が残っていて
今年は雪が多かったことがあらためて感じられました。    


5月23日(日)

だいぶ以前にこの木を撮影したことがあるのですが、今日
通りかかってみたら花を咲かせていました。サクラだった
のですね。ただの倒木と思っていましたが、まだ生きてい
て花を咲かせていたことにビックリしました。以前より横
倒しになっているようですが、頑張って生き続けたらすご
い形のサクラになりそうですね。           


5月24日(月)

釧路エリアは一日霧雨が降りどんよりとした天気でしたが、
網走方面は天気がいいということだったので、朝から出かけ
てきました。こんなふうにスッキリと晴れた空を見たのは何
日ぶりでしょうか。サクラの方はもう終わりかけていました
が、青空が気持ちよかったです。8時頃にはだいぶ雲も広が
ってきたので地元でサクラ探しに走り回って、忙しかったで
す。今年はあまりサクラには恵まれないようです。    


5月25日(火)

シトシト雨が降り続いています。林床ではいろいろな花が
咲き始めていて意外と賑やかです。この場所ではフッキソ
ウが満開なのですが、地味な花なので気がつかれていない
のかもしれません。それぞれの場所で住み分けている植物
をよく見てみてみると面白いですね。         


5月26日(水)

梅雨にでもなってしまったのではないかという感じです。
朝から冷たい雨が降り、タンチョウの雛も大変ですね。し
ばらく親は餌をついばんでいましたが、雛が寒くなったと
アピールしたのか座って羽根のなかに入れてあげていまし
た。あと9ヶ月もすれば子別れの時期がやってくるのです
が、そんなことを感じさせない溺愛ぶりでしたよ。   


5月27日(木)

またまた雨。気温も7℃程度と相変わらず寒いですね。
こんな調子で夏がやってくるのかと心配になってしまい
ます。それでもオオサクラソウが咲き始めて、湿原も少
しずつ色が見られるようになってきました。ヤナギの黄
色い花も目立ちますね。早く気持ちのいい青空が広がっ
てくれないでしょうか。五月晴れって、5月に見られる
ものですよね。                  


5月28日(金)

久しぶりの神代植物公園。バラフェスタの最中ということで
朝からたくさんの人で賑わっていました。肝心のバラはとい
うと、もうピーク過ぎできれいな花を探すのがちょっと大変
な感じでした。それよりも青空が出てくれたのがうれしかっ
たです。戻ったら北海道もこのくらい気持ちのいい青空が広
がるようにならないものでしょうか。          


5月29日(土)

東京ではヒルガオの姿をよく見かけるようになりました。
街路樹や生け垣に絡んで花を咲かせていますね。この時期
はまだアジサイも咲き始めという感じで、ちょっと花が少
ないので、自然と目がいくのかもしれません。それとも北
海道に移転してから野性味の強いものばかり見ているので
、このような力強い野生化している花に惹かれるのでしょ
うか。                       


5月30日(日)

いつもの日比谷公園を歩いてみると、やはり東京では
花の端境期にきているようで、バラの他はパッと目立
つものが少ないですね。少し寂しい感じがしました。
いつもならもう少し虫たちの姿も見られると思うので
すが、チョウは見なかったですしミツバチもいなかっ
た気が・・・。                 


5月31日(月)

日の出に間に合うように湿原に到着。うっすらと靄もかかり
とてもいい雰囲気だったので、タンチョウでも来てくれない
かなと思っていたら、まさに日の出に合わせてふわりと舞い
降りてきました。まさにサルルンカムイ降臨!!といった感
じでしたね。その後、しばらくモデルを演じてくれたあと、
太陽が高くなるのに合わせて湿原に去っていきました。すば
らしい出会いがあると、早起きもなんのそのです。