2010年1月分


1月1日(金)

あけましておめでとうございます。このところ毎日変わる
天気にどうしたものかと悩まされていましたが、無事に初
日の出を拝むことができました。今日は満月だったことも
あり、初日の出の前に月景色の撮影もしていたので、慌た
だしい元旦となりました。その後はスッキリと晴れた青空
が広がり、気持ちのいい一日となりました。今年はずっと
こんな気持ちのいい一年であって欲しいですね。    


1月2日(土)

湿原のなかでイタチの姿を見つけました。ずいぶん久しぶり
の出会いです。今回はカエルを捕まえて咥えていました。も
うカエルは冬眠しているので逃げることもなく簡単に捕まえ
ることができると思いますが、よく見つけられるものだと感
心しました。きっと水の中にいるので臭いもあまりしないよ
うな感じがしますが、どうなのでしょうか。生きるために持
つ能力はすばらしいですね。              


1月3日(日)

昨日午後から積もった湿った雪も、あっという間に溶けて
しまいました。こんな雪のつき具合だと、春がやってきた
ような感じがします。気温も高く、日射しが暖かい一日で
した。地面は白くなっていますので、エゾフクロウも日射
しや照り返しがまぶしそうな顔をしていました。このくら
い雪が積もると生き物の動きが鈍くなるので、動き回った
わりに成果が出ないのが難点です。          


1月4日(月)

今年のタンチョウはたくさん群れで飛んでいくことが多いです
ね。今日は運良くまだ雲に色がついているうちに飛んでくれた
ので、ちょっとだけイメージに近い感じで撮影できました。も
っと真っ赤に焼けている空に飛ぶタンチョウの姿を撮影してみ
たいものですが、いつその姿を見せてくれるでしょうか。日中
はとても暖かく、今日も春のようでした。         


1月5日(火)

久しぶりに湿原で牡鹿の姿を見ました。今朝は人の姿も
多いように思いましたが、エゾシカも道の近くに姿を見
せていて、ちょっとにぎやかに感じました。また午後か
ら天気が荒れるそうで、午後の飛行機は欠航が出たりし
ていたようですね。またたくさんの雪が積もるのでしょ
うか。ドカンと積もってくれたら、恩根内の木道をスキ
ーを履いて散策できるでしょうか。こういうのも北国に
住む楽しみですね。                


1月6日(水)

東京は暖かいですね。といっても北海道から出てきた感覚
からすればですが・・・。ちょうど花なども少なくなって
いるタイミングのように思いますが、それでもよく探して
みると小さな色鮮やかな被写体がみつかります。東京に住
んでいたときは、マクロレンズさえ持っていれば何かしろ
撮影できたことを思い出します。あきらめないで探すこと
が大切ですね。                   


1月7日(木)

実家においてある観葉植物です。自然のものが持つ色はじつに
多彩ですばらしいですね。そして形やデザインも。人が作り出
したすばらしいといわれるデザインも、自然の中にはすでに存
在することありますよね。自然を見つめることで見えてくるも
のは、知り尽くされたようであってもまだまだたくさんあると
思います。                       


1月8日(金)

数年ぶりに神代植物公園に行ってきました。ここも花は
少ない時期ですが、やっぱり北海道とは違って色鮮やか
な世界を楽しむことができますね。北海道と関東を気分
によって行ったり来たりできたら、面白いでしょうね。
それにはドラえもんのどこでもドアが必要です。本当に
発明されないものでしょうか。           


1月9日(土)

東京で講師を務めているキヤノンフォトクラブ東京第七の
総会がありました。今年でもう結成から10年となる写真ク
ラブで、楽しく個性的に写真を楽しんでいるメンバーが揃
っています。ちょっと写真を見るだけで、誰が撮ったのか
分かるようなクラブはそうないと思います。今年は10周年
を記念する写真展なども企画されていて、なかなか忙しい
年になりそうですが、それも楽しみですね。開催のさいに
はお知らせしますので、ぜひご覧ください。      


1月10日(日)

東京も郊外では朝は霜が降りるくらいの気温になっている
のですね。子供の頃は小学校の池で2センチくらいの厚み
がある氷が張っていましたが、いまではとてもそのような
ことはなくなってしまった感じがします。すっかり北海道
に慣れてしまったので、今年の東京は暖かいのか寒いのか
わかりませんでしたが、昔のことを思い出しました。  


1月11日(月)

久しぶりに釧路湿原。冷え込みもあって、きれいに
霧氷のついた景色が広がっていました。鶴居村の音
羽橋では、マイナス21℃まで下がり気嵐もよかった
そうです。釧路湿原の方は、ダイヤモンドダストは
見られたものの、思ったほど気嵐は上がってくれま
せんでした。この連休に釧路湿原を訪れた人はとて
もラッキーでしたね。             


1月12日(火)

今朝も音羽橋を見てきました。連休後ということもあって
ゆったりと撮影することができました。冷え込みもマイナ
ス20℃位はあったので、いい霧氷に気嵐が出て条件はよく
なりました。ただ雲が多く光の射し込んでくるのが遅かっ
たために撮れる時間は短かったです。今日は行き来のとき
にキタキツネが雪原で寝ている姿をよく見ました。キツネ
って夜は雪原の上に直接寝ているのでしょうか。夜行性だ
から、夜は活動、昼はうたた寝でしょうか。      


1月13日(水)

今年初めての屈斜路湖。このところ冷え込みが続いている
ものの、まだ凍ってはいませんでした。よく見ていたら湖
畔のススキの湖面に近いところに飛沫がかかって凍りつい
ているところがありました。もっと冷え込みが続けば、全
体が自然のオブジェといえるものになるのですが、ちょっ
と中途半端でしたね。風が強く雪も降っていたので、ハク
チョウもとまどい気味の感じでした。         


1月14日(木)

札幌に向かっている途中、夕日を撮影しようと海岸へ向
かったら思わぬ出会いがありました。風が強くてあまり
飛ばないのですが、コミミズクの姿がありました。はじ
めはすぐ近くにいたのに気づかず飛ばせてしまって、ち
ょっと後悔です。きっとはじめにいた場所で見つけてい
れば、画面いっぱいに撮らせてもらえたはずです。アイ
スバーンの移動ばかりで疲れていましたが、この出会い
のおかげで元気が戻ってきました。         


1月15日(金)

エゾフクロウを間近で見ることができました。いつも離
れたところからだったので、細かな羽根の模様などもじ
っくりと見られて楽しかったです。自然の中でもこのく
らい人と生き物の距離が近くなり、お互いに仲良く共存
できればうれしいですが、実際は難しいのでしょうね。
今度はどんなふうに出会えることでしょうか。    


1月16日(土)

吹雪の道を走り抜けて、石狩浜へ行ってみました。途中は
吹雪でホワイトアウト状態でとても怖かったですが、浜の
近くになると雲を抜けたのか晴れ間も見えてくれました。
しかし、浜に出ると風が強くとても寒かったです。釧路湿
原にいるのとはまた違う自然の力を感じましたね。浜には
石狩川が凍ったときに流れ着いた氷の破片がたくさん打ち
上げられていました。砂で黒く染まった氷は独特のものに
思えましたね。                   


1月17日(日)

札幌の円山原始林を歩いてみました。だいぶ雪が積もって
いて都会の近くにある森とは思えないような雰囲気になっ
ていました。エゾリスは足跡しか見られませんでしたが、
餌場には小鳥たちがやってきて賑やかにしていました。大
きなカツラの根元には、エゾフクロウが静かに息を引き取
った姿もあり、この森の豊かさと歴史を感じました。  


1月18日(月)

夕暮れの海岸を、キタキツネがトボトボと歩いていました。
しばらく前から見ていたら、このキタキツネが釣り人の獲物
を奪ったりしたのか、近づいたあとに激しく追われていまし
た。結果的に何も収穫がなくて落ち込んだのか、なんとも元
気のない姿になってしまいました。自然の中では獲物にあり
つくには狡いとかそんなこといっていられませんからね。こ
のあと何かにありつくことができたのでしょうか、そんなこ
とが気になります。                  


1月19日(火)

襟裳岬経由で、釧路に戻ってきました。途中で見かけた
滝は、地中の水が流れる層からわき出してくる、静岡の
白糸の滝を小さくしたような感じで、なかなか見応えの
あるものでした。ただ、今日は気温が高くなっていたの
と到着する時間が少し遅かったので、ベストカットとは
なりませんでした。頻繁に出かける場所ではありません
が、次はもっといい写真を撮れるようにしたいと思いま
した。                      


1月20日(水)

今年の冬は例年になく雪が多いため、湿原は真っ白になって
います。エゾシカたちは深い雪に足を取られて歩くのが大変
そうに見えます。日中でも人目につくような雪の浅いところ
で餌を食べたり移動したりしています。きっと動物たちにと
っては過ごしにくい冬となっているのでしょうね。しばらく
釧路湿原エリアは安定した天気となるようなので、これ以上
雪が深くなることはないでしょう。           


1月21日(木)

気温は低い日が続いていて冬真っ盛りという感じになって
いますが、自然は春に向けて準備を進めています。植物は
もう新しい芽をふくらませていて、これなんかはもう葉が
広がり始めている感じではないでしょうか。先日は春並み
に暖かかったので慌てて出てきてしまったのでしょうか。
目立った変化がなくても確実に春は近づいているというこ
とですね。                     


1月22日(金)

マイナス22℃と冷え込んで、たくさんの気嵐が湧き上がり
ました。景色としてはとてもきれいでしたが、タンチョウ
の姿はあまり見えずにガッカリという人もいたようです。
気嵐が激しく上がるようになるのは、マイナス20℃がひと
つの目安のようですね。冷え込んでくれた割には風があっ
たようで、湿原など全体的に霧氷のつき具合は少なかった
ように思います。なかなか難しいものですね。     


1月23日(土)

スカッと晴れてグンと冷え込んだ朝でした。朝一に
屈斜路湖へ向かう予定でしたが、しばらく走ると雲
が広がっているのが見えたので、急遽鶴居村の音羽
橋へ目標変更。しかし、昨日のようにタンチョウは
奥の方で固まっていて、絵柄的には寂しい感じにな
ってしまいました。それだけでは寂しいので、家の
近くを見ていたら、オオワシの姿がありました。も
う少し近寄りたかったですが、それは許してもらえ
ませんでした。霧氷がビッシリついているときなら
もっとカッコイイ絵柄になりましたね。     


1月24日(日)

朝は相変わらず寒いですね。今朝は近所の釧路川沿いを見て
回りました。去年の今頃はオオワシなどの姿がたくさん見ら
れたのですが、川のカーブの部分を補強工事しているために
とても生き物の姿が少ないのが残念です。このあたりをテリ
トリーにしているタンチョウも寝る場所に苦労しているよう
ですね。                       


1月25日(月)

ライブカメラを見ていたら、屈斜路湖やオホーツク海側は
晴れ間が広がっていたようですね。いろいろ事務仕事など
していたので、撮影に出たのは午後になってから。近場の
屈斜路湖を見てきました。昨日までは全面凍結も期待でき
そうな雰囲気だったのに、今日はあっという間に溶けてし
まって湖面が広がっていました。それにビックリしたのか
ハクチョウが溺れそうになっていました・・・。というの
はウソで、水浴びをしているところです。暖かくて気持ち
良かったのでしょうね。               


1月26日(火)

知床ウトロ・フレペの滝です。もうしっかりと凍りついて
いますね。風が強く、よく見ていると岩の間から湧きだし
た水が噴き上げられているのが分かります。滝の上あたり
にいくと、氷の粒が吹き上げられてきて痛かったです。風
のせいか雪原ではほとんどエゾシカの姿は見られませんで
した。さすがに風を避けて森の中に入ってしまいますね。
あー、寒かった・・・。               


1月27日(水)

流氷のかけらがプユニ岬から見えていました。接岸するので
はと期待していたのですが、昼頃から南風に変わってしまう
というので朝のうちに諦めて移動してしまいました。しかし
昼前にフレペの滝あたりには接岸したそうで、残念でした。
なかなか思うように変わってくれないのが自然の姿。またの
機会を楽しみにしていようと思います。         


1月28日(木)

春のように暖かい一日になりました。いつもコースを一回り
していると、いつもの場所にタンチョウがいました。しかし
なにやら周りが賑やかな様子。カモかと思ってよく見てみれ
ば、カラスが集まっていました。近くにはワシの姿もあった
ので、魚かなにかを捕ってきたところにカラスがやって来た
というところでしょうか。タンチョウもちょっと迷惑そうな
感じでした。                     


1月29日(金)

エゾシカの群れが日の出の時刻に活発に動いていました。
やはり道路脇などの雪が少ない場所に集まっているようで
朝は車を運転していても気が抜けません。このくらいの数
で道路に飛び出してきたら、避けられないかもしれないで
すからね。その後、タンチョウを追ってみましたが、まあ
まあというところでしょうか。タンチョウは難しいです。


1月30日(土)

今朝の摩周湖、ピーカンでキツイ光の太陽が昇ってき
ました。日が昇る前ではサンピラーが見ていたので、
もっとすばらしい景色を期待していましたが、太陽が
見えた来たときには消えてしまっていました。このと
き屈斜路湖にいた知人の話では、それなりに空が焼け
たということでしたので、ちょっとした場所の違いで
見られる景色も大きく違うんですね。       


1月31日(日)

鶴居村に迷鳥のアメリカコハクチョウがやってきています。
たくさんの人がやってきている場所なのですが、どのくらい
の人が気が付いているでしょうか。本当の野鳥好きだったら
大騒ぎしていることでしょうね。よく見てみると、コハクチ
ョウのくちばしの黄色が少ないタイプかもしれないですが、
それでも珍しい鳥ですよ。