2009年6月分


6月1日(月)

エゾノコリンゴが咲いている近くで、コガタスズメバチ
が集まっていました。蜜をなめに来ているのだと思いま
すが、けっこう数が多かったので近くに巣があるのだと
思います。このスズメバチは巣材を集めるために木の皮
をハイでいましたが、近づいたら威嚇してきました。今
日は虫の姿も多く見られ、夏が近づいてきたことを感じ
られましたね、                  


6月2日(火)

森の中でひっそりと咲く花がいろいろと見られるように
なりました。花というと目立つ色が多いのですが、この
クロユリは地味ですね。でも、あまり数を見られる花で
はありません。湿原内では盗掘されているのもあるみた
いですね。家に持っていっても根付いてくれるわけでは
ないでしょうし・・・。何を考えているのでしょう。毎
年出かけていって元気な姿を見るのがうれしいとは感じ
ないのでしょうか。気候の変動もありますし、大切にし
ていきたいですね。                


6月3日(水)

温根内の木道、エンコウソウがきれいに咲いているとこ
ろがありました。いまはミツガシワも見頃を向かえてい
ますね。ヒメカイウは部分的に咲いているところがあり
全体的にはこれから。湿原も花のシーズン本番を向かえ
た感じがあります。温根内としては、オオバナエンレイ
ソウが少ないように思いました。いまは観光客も少ない
のでゆったり見れますが、これからは落ち着かなくなり
ますね。                     


6月4日(木)

町内の牧草地で、エゾシカの姿を見つけました。この時期
は牧草が伸びてきているせいか、数は少ないものの日中で
も姿を見ることが多くなります。やっぱり牧草は牛や馬の
食事なだけにおいしいのでしょうか。今年は気温が低めな
ので、牧草の生長はちょっと遅れ気味だそうです。時期的
にはもうバンビも生まれているころなので、連れてきてく
れるといいのですが。                


6月5日(金)

今朝、コッタロ湿原で見つけた桜のような花。ぽつんと
1本だけ木があって目立ってました。そのまま東京へ出
てきてしまったので、まだ名前は調べていません。他に
も色鮮やかな花が咲き始めていて、これから湿原は一段
と賑やかになりそうですね。ただしばらくは梅雨のよう
などんよりした天気が続くようです。北海道には梅雨が
ないというのは梅雨前線がかからないだけのことなんで
すよね・・・。                  


6月6日(土)

シトシト雨が降る天気でした。雨の中でビヨウヤナギが
ちょっとぐったりとしている感じでした。花の形はあま
りよくなかったですが、水滴がついているところをよく
見てみると、その中に他の花が映り込んでいたりしてき
れいでした。都内はもうショウブが見頃になってきてい
るようですが、見に行く時間はなさそうです。湿原でも
アヤメが咲き始めていたのでこちらを楽しみにします。


6月7日(日)

そろそろ都内ではアジサイも咲き始めています。昨日は
シットリした天気だったのに、今日は快晴。陽射しも強
くて日向のアジサイはちょっとしおれ気味の感じでした
ね。もう少しすると梅雨になるのかもしれませんが、期
待どおりの雨は降ってくれるのでしょうか。     


6月8日(月)

ヤマツツジが見頃になってきました。森の中で真っ赤
な色があるととても目をひきます。道南の恵山では山
一面がツツジに覆われるということで、すごい景色で
しょうね。今年はタイミングを合わせられなかったで
すが、いずれ見に行きたいと思いますね。最近はだい
ぶ蚊も多くなってきました。これからしばらくは、森
の中でジッとしているのも大変です。       


6月9日(火)

弟子屈・硫黄山のエゾイソツツジが見頃になってきてい
ます。地熱がある硫黄山と川湯温泉側はだいぶ咲いてい
ますが、中央のあたりはまだこれからといった感じにな
っていました。この先一週間くらいが見頃になるのでは
ないでしょうか。釧路湿原のなかにもエゾイソツツジが
咲いているところがありますが、これほどの群落にはな
りませんね。火山が生み出した特異な群落ということに
なるのでしょうね。                


6月10日(水)

温根内を一回りしてみました。けっこう白い色の花が
見られて、面白かったです。湿原から離れた乾燥して
いる場所では、昆虫の姿もいろいろと見られました。
このテントウムシのような班模様をもっているハムシ
もきれいでしたね。まだ新緑も鮮やかな色をしていて
これからが湿原の夏本番といった感じでした    


6月11日(木)

湿原の中、急に色鮮やかになってきました。あちこちで色の
ある花を見られるようになってきました。ちょっと前には枯
れ葉色に緑が加わっているだけだったのに、大きな変化です
ね。今日は一日本格的な雨となりました。東北地方まで梅雨
入りしたそうですが、一緒に北海道も梅雨入りしたのではな
いでしょうか!? 曇っている中途半端な天気よりも雨の方
が面白い景色が見られますが、もうすこし控えめな振り方の
方がありがたいですね。                


6月12日(金)

ゼンテイカ、一日花なのでなかなかきれいな状態の花に
出会うのは難しいですね。たくさん咲いているところが
あったのでよく見ていましたが、それでも昨日からの雨
でグッタリしてしまったものが多かったです。北海道は
いまが花のピークをむかえています。夏の北海道といえ
ば富良野・美瑛のラベンダーが有名ですが、それ以外に
もすばらしい花景色があります。昔はもっとすごかった
んでしょうね。                  


6月13日(土)

6月にして最高気温は一桁というとても寒い一日でした。東京だっ
たら真冬と一緒ですよ。しかし、ツツジやライラックは咲いている
し北海道の夏は確実にやってきているようです。さすがに今日は車
を出さずにほんとうに近所だけで済ませてしまいました。明日もこ
んな天気が続くみたいですね。引っ越してきたときには、6月で30
℃ということがあったのですが、やっぱりあれが異常だったのです
よね。                           


6月14日(日)

ワタスゲが咲いているはずの霧多布湿原を見に行ってき
たのですが、連日の雨のおかげで綿毛はびっしょりと濡
れてしまってぜんぜん姿が分からないくらいの状態にな
っていました。クシロハナシノブは雨に濡れながらつぼ
みをふくらませて花開く日を待っていました。今年はゼ
ンテイカもたくさん咲いてくれるといいのですが、どう
なのでしょうね。                 


6月15日(月)

釧路湿原のクシロハナシノブを見に行ってきました。や
はり株の数は少ないですね。いまの株が寿命になってし
まったら、この後はどうなるのか心配な状態でした。そ
れはさておき、久しぶりに姿を見せてくれたシマリス君
は楽しませてくれました。シマリスといえば木の実を囓
っいるものばかりと思っていましたが、そうではなかっ
たのですね・・・。だいぶイメージが変わりました。厳
しい自然で生きるためには必要なのでしょうね。   


6月16日(火)

近所の子ギツネ、ずいぶんと大きくなっていました。今
日は親ギツネといっしょに原っぱで遊んでいました。し
ばらく様子を見ていたら、もう一匹の親ギツネが帰って
きて、子守交代をしていました。この頃の子供はお腹を
すかせているでしょうから、餌集めも大変なのでしょう
ね。あと一ヶ月もすれば、そろそろ狩りができるように
なるころです。                  


6月17日(水)

ツツジの花があちこちで見頃になっています。久しぶりに
マクロレンズを持ってじっくり見てみると、いろいろな虫
の姿が見られますね。東京にいたころはゴールデンウィー
ク前がちいさな虫たちのベストシーズンだったのですが、
こちらではこれからといった感じです。見ておきたい虫も
いるのですが、なかなか姿を見せてはもらえません。今シ
ーズンもお預けでしょうか。             


6月18日(木)

帯広の花畑を見てきました。やっぱり今年は天気が悪いせい
で花の状態はあまり良くないということでした。もう7月に
なるというのに朝は息が白いですし、陽射しもほとんどない
日が続いていて困ったものです。この花畑でも朝のうちはま
ったく虫の姿はなかったのですが、昼前になって少し気温が
上がってきた感じがしたら、姿を見せてくれました。後ろ向
きで恥ずかしがりながらピースサインをしているのはハサミ
ムシくんですね。                   

6月19日(金)

下北半島へやって来ました。北海道と違ってけっこう暖かい
というか暑いくらいですね。もっと花がたくさん咲いている
ことを期待していたのですが、思ったほどではないのはがっ
かり。唯一ベンセ湿原のニッコウキスゲが見頃(ピーク過ぎ
)であったくらいです。でも、こんなところがあるんだなと
見られただけでもいいですね。何よりも体験することが大切
ですから。                      


6月20日(土)

岩木山の森をみていたら、ニホンザルに出会いました。
ちょっと遠かったのですが、子どもたちが遊んでいる姿
もあり、楽しかったです。北海道には動物園しかニホン
ザルがいないので、本当に久しぶりでした。地獄谷のお
猿たちにも会いたくなりました。長野まで足を伸ばせる
ようになるのはいつのことでしょうか。       


6月21日(日)

八甲田の睡蓮沼、帰りがけに寄ってみました。初めから
予定していたわけではなく、行き当たりばったりです。
ちょうど車を止められる場所があったから寄ってみたら
この沼があったというだけなんですが。でも、ちょうど
ワタスゲが見頃になっていて、とてもいい雰囲気になっ
ていました。レンゲツツジが満開になっていたらさらに
いい感じだったでしょうね。            


6月22日(月)

北海道、ちょうどルピナスが見頃をむかえています。帰りが
けに美瑛によってきましたが、ここでもちょうどいい状態で
した。さすがにラベンダーはまだなのですが、早咲きのもの
は咲き始めていたので、今年は見頃の時期は早いのかもしれ
ませんね。しかし、ルピナスは増えるのも早くて、庭でもだ
いぶ増えています。このくらい群生するようになれば、甘い
香りを楽しめるようになるでしょうか。         

 

6月23日(火)

昨夜から降り出した雨は、台風のようにすごい暴風雨となり
ました。湿原も急激に水位が上がっていて、水浸しになって
しまいました。釧路川も倒木が流されていたり、けっこうす
ごいことになっていましたね。さすがに湿原を見ていても動
物の姿はほとんどなかったです。安全な場所で身を隠してい
たのでしょうね。しかし、この雨で花はだいぶ傷んでしまっ
たようです。また新しい花が咲くまで、しばらくさみしい景
色になってしまいますね。               


6月24日(水)

昨日と同じ場所での撮影ですが、いかに増水しているか分
かるでしょうか。湿原のほとんどが冠水してしまうほど水
が増えています。これは上流部にあるシラルトロ湖なので
すが、下流にある達古武湖もかなり水位が上がっていまし
た。こんなとき、飛ぶことができないタンチョウの子供や
エゾシカなどはどうしているのでしょうか。風景としては
とてもすばらしいのですが、生き物たちのことが気になり
ますね。                      


6月25日(木)

すばらしい夕景を見ることができました。湿原のあちこち
が増水しているおかげで、この先いつ見られるのか分から
ない景色が広がっています。いろいろ行きたいところもあ
りますが、しばらくは湿原通いでしょうか。うーん、でも
あっちの方も気になるな・・・。仕事も片付けなくてはい
けないですしね。                  


6月26日(金)

急に気温が高くなって森の中の生き物たちも元気になってい
ます。湿原脇のヤナギの樹液にも、たくさんのキマダラヒカ
ゲやカナブンなどがやってきていました。それとともに蚊や
ブヨも増えていますね。撮影しているときは体を動かせない
ので、けっこう狙われます。今年もアカメイトトンボには出
会えないかな・・・。                 


6月27日(土)

霧多布湿原の花はだいぶいろいろなものが咲いていて
とてもきれいでした。クシロハナシノブはピーク過ぎ
といった感じで、この週末で終わりそうです。エゾカ
ンゾウは去年はぜんぜん花付きがよくなかったのです
が、今年はどうなるでしょう。いまのところ、咲き始
めで何ともいえません。厚岸のアヤメももう少しする
とピークをむかえそうでした。          


6月28日(日)

今朝の摩周湖は湖面を霧が漂い、なかなかいい雰囲気
でした。今朝の日の出は3時45分くらい。とても間に
合いません・・・。このところ、はっきりしない天気
が続いているおかげで気合いだけではどうにもならな
くなっていますね。夕方も太陽は出ないと思っていた
ら、見事に裏切られましたし。夏は一日動くと眠いで
すね・・・。                  


6月29日(月)

むかし釣り堀だった跡地では、この時期になるとスイレンが
咲いています。白と赤の二種類があって、けっこうきれいで
す。今日はあまりトンボの姿も見られませんでしたが、これ
からいろいろ見られるようになると思います。もう少し手前
でも花の数が多くなってくれるともっと迫力ある写真にでき
るんですが、それは運次第でしょうか。水位が下がったら、
この中にタンチョウでもきてくれないでしょうか。    


6月30日(火)

明日から釧路空港で写真展「いのちの景色 釧路湿原」が
始まります。空港というたくさんの人が利用する場所なの
で、できるだけ多くの人に釧路湿原をはじめ道東の自然の
すばらしさを感じていただきたいと思います。お近くの方
は、ぜひ足を運んでみてくださいね。身近な釧路湿原です
が、新しい発見もあると思います。