2009年3月分


3月1日(日)

そろそろ阿寒国際ツルセンターの生き餌をまくのも終わりとなる
時期が近くなってきたので見に行ってきました。このところ音羽
橋でもたくさんの人がやって来ていますが、こちらも餌捲きの14
時近くなるとたくさんの人が集まっていました。今日はけっこう
いい距離でワシが餌を捕ってくれたので、それなりに撮影するこ
とができました。3月6日まではやっているということなので、
機会があればもう一度くらいは行ってみてもいいかと思っていま
す。                           


3月2日(月)

今年はたくさんの雪が降っていて、森の中は1mくらいは
積もっているでしょうか。でも、春が近づいているのは確
実なようで、川の水が元気よく流れていました。このとこ
ろ冷え込みも戻ってきていますが、川の水面が見えるとい
うことは暖かくなってきているということでしょうか。そ
うなると雪がなくなる前に遊んでおかなくてはと思うのが
人の常。雪遊びしたくなりました。          


3月3日(火)

この時期の走古丹へ行ったのは何年ぶりでしょうか。2月の
中旬にシカ撃ちをするようになってから、シカの姿もあまり
見られなくなりしばらく行っていなかったのですが、根室へ
行った帰りに寄ってみました。すると、たくさんのエゾシカ
の群れと出会うことができました。いまは数少ないエゾシカ
の安住の地と思ったのですが、地元の人が生態捕獲調査をし
ているので、あまり驚かすようなことはしないようにとの話
がありました。生態捕獲調査って何?と思いましたが、港の
近くに檻のようなものがあったので、最後はどうなってしま
うのかと疑問に思いながら帰ってきました。地元にとっては
この数のエゾシカは脅威となりますが、いい共生の方法が見
つかるといいと思います。               


3月4日(水)

ウトロからの夕日、なかなか良かったです。今年は流氷があ
まりよくなく小さめの氷が多いのですが、ここから撮影する
ときには適度に水面が空いていてくれないと流氷なのだか雪
原だか分からなくなってしまうので、今日は適度に水面が空
いていてくれて良かったですね。しかし、このような氷の状
態だと、アザラシの赤ちゃんが見られるのか気になります。


3月5日(木)

摩周湖は湖面こそまったく凍っていないものの霧氷が
ついてくれて、それなりにいい景色になってくれまし
た。真冬の時期よりも春が近い方が霧氷がつく確率は
たかくなるのでしょうか。去年もこんなタイミングだ
った気がします。もっとも、冬の荒れたあともいい景
色が見られるはずなのですが、摩周湖までの道路が閉
鎖されてしまうので、あがることができなくなってし
まうのですが。もっとエビの尻尾といえるくらいビッ
シリ霧氷がついているのを見たいものです。    


3月6日(金)

春の使者が帰ってきていました。塘路湖では凍った湖面
で行進していましたし、シラルトロ湖にもたくさんやっ
てきていました。もう湖面が凍ることはないということ
なのでしょうね。これから一気に春がやって来て、雪に
覆われた白い景色も終わりが近いです。そのせいなのか
わかりませんが、夕方から雨が降っています。もう雪も
溶けてしまうかな。                


3月7日(土)

だいぶ雨が降ったおかげで山の斜面はかなり土が出てきて
しまいました。でもシラルトロ湖の湖面はまだだいぶ凍っ
ていて、雪が乗ってできた模様がとてもきれいでした。こ
れもしばらくすると見られなくなってしまうのでしょう。
風が強かったので、氷が割れて積み上げられるような姿も
見てみたい気がします。気温もあがってきているので、森
のなかでフクジュソウが見られるのもすぐでしょうか。 


3月8日(日)

摩周湖の裏手にある神の子池へ行ってきました。まだ雪も
多く残っていて、スノーシューを履いて1時間くらい歩き
ます。神の子池の水は湧き水でとてもきれいな色をしてい
ますね。いつも不思議に思うのですが、この場所ではシカ
の足跡や小鳥の姿をあまり見かけません。水場の近くは生
き物の姿も多いと思うのですが、どうしてなのでしょう。
娘をソリで引きずってのスノーハイクはとてもいい運動に
なりました。                    


3月9日(月)

そろそろタンチョウ達も湿原へと帰って行っているのか、
給餌場の数は少なくなっているように思います。今日は月
がいいので塒に帰る姿を撮影しようかと思っていたのです
が、思っていたよりもタンチョウの姿が少なくてがっかり
でした。でも、夕日が山に隠れる前に雪原で鳴き合う番の
姿などけっこういい姿も見せてもらえました。やっぱりそ
の場にいることが大切ですね。            


3月10日(火)

春が近づいたことを実感させる暖かい気温でした。塘路湖の
湖畔もだいぶ雪が溶けてきて、木の根元は丸く雪がなくなっ
ていました。暖かいので生き物の姿も見やすくなるのかもと
期待して出かけたのですが、あまり見られませんでした。ま
だ朝のうちに活動しているものが多いのでしょうか。でも、
エゾシカはあちこちで見かけます。これからしばらくはシカ
の群れを見るチャンスですね。             


3月11日(水)

森で突然出てきたエゾフクロウ。真っ昼間に行動してい
るなんて珍しいですね。よっぽどおいしいものがあった
のでしょうか。フクロウは飛んでいる姿を見てもちょっ
とずんぐりむっくりしているので、すぐに分かります。
樹洞ではないので、また会えるか分かりませんが、こう
いう出会いがあるというれしいですね。       


3月12日(木)

ヤナギの芽もふくらみ、陽射しがあるとポカポカ!?して春ら
しくなってきました。そうはいっても気温はせいぜい一桁で
かろうじて氷点下にならないというくらい。風が吹くとけっ
こう寒いです。そんな寒風にも負けないように、ヤナギの芽
はきちんとコートを着ているのですね。陽射しがあるときら
きら輝いて、きれいです。森が緑に彩られるのが楽しみにな
ってきました。                    


3月13日(金)

雪解けの進む釧路湿原、たくさんのエゾシカの姿を見ることが
できます。この時期になると、エゾシカは人の近くに現れるよ
うになるようです。ときには湿原や森に逃げていってしまうこ
ともありますが、近くでその行動を見られるチャンスです。親
子のしぐさなどを見ているととてもほほえましいですよ。タン
チョウが給餌場にやってくるシーズンは終わりましたが、他に
も湿原には魅力がいっぱいです。             


3月14日(土)

東京は昨夜から雨。風も強くて午前中は電車が遅れたりと
大変でした。公園で見つけたオオイヌノフグリも雨に濡れ
てうつむき加減のものが多かったです。ハクモクレンもき
れいに咲いていて、春を感じますね。これからは一気に緑
も増えて植物が生き生きとして見えるようになるのでしょ
う。ただ、晴れていたら暑かったでしょう・・・。   


3月15日(日)

春の嵐がやってきて、釧路湿原の雪は一気に溶けて
しまいました。東京から戻ってきたら、フクロウが
出迎えてくれました。このところ姿が見られなかっ
たのですがまた帰ってきてくれましたね。こうやっ
て姿を見られるとホッとします。花もいいけれど、
動物も楽しいですね。             


3月16日(月)

曇天の一日かと思いきや、夕方にはすばらしい夕焼けを
楽しむことができました。このところ曇天になることも
多くなって、春が近づいていることを感じます。冬景色
をもう少し楽しみたい感じもしますが、九州ではサクラ
の開花宣言が出ているそうなので、緑に包まれた季節も
恋しいですね。                  


3月17日(火)

もうフクジュソウが顔を出していましたね。あっという間に
雪融けが進んでいたのですが、花の時期も一気にやってきて
いるように思います。すでに花びらが傷んでしまったものも
あるので、実際にはもっと早くから咲いている花もあったの
だと思います。他の花も咲いていないかと探してみましたが
フキノトウが出ていたくらいで見つけられませんでした。暖
かい日が続くと、気がついたらたくさんの花が咲いていたと
いうことになるかもしれませんね。           


3月18日(水)

雪融けの進む釧路湿原、タンチョウが一生懸命に食べ物
を探していました。けっこう長い時間近くで見ていまし
たが、ザリガニを捕まえたのを確認したほか、小魚を食
べたのかなというのが数回見られたくらいでした。あの
大きな体を維持していくとなると、この時期は大変なの
でしょうね。まだ子別れしたばかりの若いタンチョウは
給餌場に集まっているみたいですが、いずれは大人の味
がよくなるのでしょうね。             


3月19日(木)

このところ一気に雪融けが進んでいるので、慌てて屈
斜路湖の和琴半島を見てきました。ちょっと前に歩い
たときにはスノーシューが必要だったのに、もう雪も
少なくなってしまっていました。フキノトウも少し顔
をだしていて、かろうじて雪の残っている雰囲気で撮
影することができました。この調子だと、フクジュソ
ウやミズバショウもあっという間に出てくることでし
ょう。                     


3月20日(金)

春分の日でしたね。釧路では昨日あたりが昼と夜がちょうど12
時間ずつだったと思います。雪融けの湿原を歩いてみたら、も
うほとんど雪は残っていませんね。温根内の高層湿原では雪の
部分の方が残り少なくなっていて、イソツツジなど植物たちは
成長する準備を始めているようでした。そういえば、まだカエ
ルの姿もなかったですね。                


3月21日(土)

水浸しになっている春の湿原に夕日が沈むところを撮りたい
と思っていたのですが、今日はだいぶ水もひいてしまって思
ったイメージにはなりませんでした。これだと去年と同じよ
うな雰囲気ですね、残念。あと数日で太陽はとてもい位置に
くるのですが、それでもイメージにピッタリではないですし
ね。なかなか難しいものです。             


3月22日(日)

湿原のあたりはもうあまり雪も残っていませんが、弟子屈
あたりまで行くとけっこう残っているとことも多いです。
この場所も、川の蛇行する様子がよく分かっておもしろい
景色になっていました。川が凍っているとその上にも雪が
積もってしまいますし、夏も草が茂って川の流れる様子は
分からなくなります。今の時期が一番川の流れる形を楽し
める時期ではないでしょうか。            


3月23日(月)

今日の釧路湿原の夕暮れは、数年に一度くらいのすばらしい
景色になりました。もう見れないかもしれません。朝からい
い景色に出会えたので、今年の運は使い果たしてしまったか
もしれないくらいです(苦笑)。でも、フィールドに出てい
ることの幸せを感じます。今日の写真は、写真集に入れたい
くらいのすばらしさでしたね・・・。          


3月24日(火)

屈斜路湖では湖面がだいぶ溶けてきて、水面の広がって
いるところも多くなってきました。砕けた氷が風に押し
あげられて盛り上がっているところもありました。水面
を砕けた氷が流れる様子は、流氷のようでもあります。
オホーツク海で流氷を見逃した人は、屈斜路湖に行って
みるといいかもしれませんね。あと数日は楽しめると思
います。                     


3月25日(水)

春になったとはいってもまだ氷点下になる日が続きます。
午後になっても凍っている場所もたくさんあって、溶けた
り凍ったりしているなかで、頑張っているいのちがありま
す。このキタヨシの芽も、春を待ちかねて出てきたところ
だったのでしょう。氷に囲まれながら頑張っています。見
えにくいところで、着実に春がやってきているのを感じま
したね。                      


3月26日(木)

だいぶミズバショウの芽も出てきているようです。この
ところ暖かい日が続いたかと思えば冷え込みが戻ってき
たりするので、先端が傷んでしまったものもありますが
緑を見ると春を感じられますね。もうしばらくすると清
楚な白い花の姿も見ることができるでしょうか。   


3月27日(金)

今日も春を探しに出歩いていました。だいぶフクジュソウも
きれいに咲いていて、まだ傷みの少ない今が見頃かと思いま
す。ただ明日は雪降るようなので、雪から顔を出している姿
を撮影するチャンスかもしれません。日が射してくれないと
フクジュソウは花を開いてくれないので、どうなるのでしょ
うか。春のドカ雪到来かもしれません。         


3月28日(土)

クマゲラの食痕らしき痕跡を見つけました。雪の上に
大量の木くずが残っていて、最近のものということが
うかがえます。まだクマゲラには会ったことがないの
で、今年は会えるのではないかという気がします。ま
た楽しみがひとつ増えましたね。         


3月29日(日)

このところ、春を探して歩いています。今日は水の中から
芽を出している赤い葉っぱを見つけました。フキではない
とは思うものの、よく分かりません。これからどんどん植
物が伸びて、湿原の景色も変わっていくことでしょう。春
といっても、まだ雪も降ってきます。とりあえず今日は積
もりませんでしたが、あと1回くらいは雪かきが必要なく
らい積雪がありそうですね。             


3月30日(月)

阿寒のボッケ遊歩道を歩いていたら、キタコブシの芽が
ふくらんでいました。まだ枝の先にひとつといった感じ
でしたが、まだ雪のたくさん残る阿寒湖にも春がやって
きているようですね。森の中にはエゾリスの足跡もたく
さんあって、楽しい散歩となりました。       


3月31日(火)

森の中もだいぶ雪がなくなり、地面の下からだいぶ緑が
見えるようになってきました。シダの葉は雪に押しつぶ
されながらも、ジッと我慢して寒い冬を乗り切っていた
みたいですね。フキノトウの数も多くなり、本格的に春
が始動した感じです。しかし、森が緑に変わるにはあと
1ヶ月以上かかります。北海道にとって、緑のある季節
は本当に貴重なのですね。