Diary

1月30日 カワセミがあまり姿を見せなくなってしま いました。とりあえず、いることはいるの ですが、なかなか近くにはきてくれません。 原因はわからないのですが、2月あたりか ら繁殖期にはいるので、警戒心が強くなっ てきているのか、最近鳥までの距離がかな り近くなっているのがいけないのか、それ とも誰も撮影の来ないときに、人に追いか けられたなど、恐い思いをしたとかいろい ろなことが考えられます。        11月から餌付けをしながら撮影している人 の話を聞きましたが、その場所では餌を持 ってくると、すぐにカワセミがやってきて 餌をとりはじめるということです。    やはり、鳥に近づくために距離を縮めすぎ たせいで、嫌われてしまったのでしょう。 カワセミも頭がいいですから、人の顔くら いは見分けていると思います。      さて、今日は長瀞の宝登山へ行ってきまし た。ロウバイや梅で有名なところです。い まはロウバイが見頃ということで、出かけ てみましたが、5分咲きといったところで しょうか。               ロウバイは花の時期が長いですが、花の痛 むのも早く、まだ痛んだ花がほとんどない 今の時期がいいのかもしれません。    ただ、先日新聞で紹介されていたというこ とで、たくさんの人が花を見に来ていて、 広がりのある風景を撮影するのはかなり難 しい感じです。             ロープウェイがあるのですが、始発が9時 40分と遅いので、久しぶりに機材を担いで 登りました。いやー、体なまっていますね。 ちょっと登るだけで息があがってしまいま す。もうすこし、体を慣らしておかないと いけません。              もう、梅も咲き始めていて、春はすぐそこ まできています。シーズンへ向けて、体調 も整えておかないとですね。      
1月25日 先日、昆虫写真家の大先輩である海野さんか ら、メールをいただきました。これから、オー ストラリアへ取材に出かけるのですが、ホー ムページにリアルタイムで画像を載せるので ぜひ見て下さいということでした。     けっこう、海野さんのホームページ「海野和 男のデジタル昆虫記」は楽しみにしていて、 なかでもデジカメで撮影した画像をリアルタ イムに載せていく、小諸日記は楽しみなコー ナーです。                この取材中には、小諸日記のところにオース トラリアからの画像が乗るというので、なに が出てくるのかとても楽しみです。     こんなことができるのも、デジカメとインター ネットならではなんだなぁと感心するやら驚 くやらという感じです。フォトテクニック誌 の別冊でデジカメで撮るクローズアップの記 事を担当させてもらいましたが、ピントもと てもシャープだし、かなり大きく撮れるので、 もう実用域になっているという印象をもちま した。                  写真を使う媒体が私の場合は印刷という形態 が多いので、まだまだ銀塩は捨てるわけには いきませんが、デジタルカメラという存在も 意識しておかなくてはいけませんね。    ずいぶん値段もこなれてきて、使えるカメラ となってきたデジタルカメラ。あなたはどう 思いますか?              
1月22日 今年のテーマでもある霧が峰へ行ってきまし た。あまり雪はないだろうと覚悟していたの ですが、晩秋か春先かという景色でした。  昨年も同じような時期に撮影に出かけていま すが、まだそのときのほうが雪が多いくらい で、いちおう雪景色という雰囲気にはなって いました。                でも、久しぶりに寒いと思いましたね。朝、 日が昇ってくるところを撮影しようとカメラ をセットしはじめたのですが、指先が冷えて 痛くてしかたありません。カメラの操作がし やすいように、小指と薬指以外は指先が出る 手袋をしていたのですが、これが失敗でした。 カメラを三脚に取り付けるのもうまくできなく なるほどで、あまりに痛いので凍傷になっては いけないと、車の中に戻るはめになってしまっ たのです。                 ここまで指先が痛くなったのは、昨年に蔵王で 吹雪かれた時以来で、後先にもこのくらいです。 気温が何度だったのか知らないですが、かなり 冷え込んでいたのは確かなようですね。    撮影の方は、あまり納得のいくものは撮れなかっ たですが、面白かったです。この冬は、これ以 上雪は積もらないのでしょうか。もっと冬らし い景色を撮影したいのですが。でも、次回には 完全武装で望まなくてはいけませんね。   
1月19日 暖かいナァと思っていたら、やはりかなりの 暖かさなのですね。先日、仙台に住んでいる いとこからメールがきていて、蔵王にスキー に行ったそうですが、ぜんぜん樹氷はできて いなかったということなのです。      昨年も2月くらいに撮影に行ったのですが、 このときは樹氷はあったものの、天気がいま いちということもあって、満足のいく写真に はならなかったのです。できれば、今年こそ 青空をバックにスカッと気持ちのいいカット を撮影したいと思っていたのですが、どうも そのようにはいかないようです。      それに、尾瀬のあたりでも、例年なら2m以 上ある雪が、今年は1mに満たないというこ とですから、かなりの暖冬ですね。     普通に生活していると、暖かい方がうれしい のですけれど、撮影を考えるとかなり深刻な 問題ということになります。だって、冬の景 色が撮影できないということですから。   うーん、仕事的にはそろそろ春発売の内容に あわせて、春らしい景色も撮らなくてはいけ なくなるのですが、冬景色も撮っておかない と、来年になって困ることになるのです。  今日も東京では雨が降りましたが、標高の高 いところでは雪が降っていたのかナァ。   仕事がつまってしまう前に、もう1度寒いと ころに行っておきたいです。       
1月17日 アクセスカウンターがうまく動かない原因が 分かりました。サーバの容量がいっぱいにな っていたようです。            メインのwebデータをおいてあるサーバの容量 は4MBなのですが、先日鳥の写真をアップ した時点で、これを越えてしまったようなの です。そこで、しばらく更新がとまっていた NaturePhotoGallaryに移動しました。    ちょっと画像を見るときに重いかもしれませ んが、勘弁して下さい。          それはおいといて、東京でも雪が降りました。 朝のうち調布ではボタ雪になっていたので もしかしたら積もるかもしれないと期待し ていたのですが、打ち合わせのため都内に 出たときには雨も上がってしまいました。 今年は全国的な暖冬で、スキー場は大変な ようですね。年末年始の撮影の時にもそれ は感じていましたが、あいかわらず暖かく 流氷の接近も昨年よりも10日程遅れている ということだそうです。         明治時代には、東京でもマイナス9度とい う気温を記録したことがあったそうですが 年々暖かくなって、今年はもしかしたら、 氷点下になっていないのではないでしょう か。                  こうも暖かいと、氷を撮りにという気分に もならないですよね。秩父のつららも、大 きくなっているのかな。        
1月16日 どうも、トップページのアクセスカウンター が調子悪いようです。朝見たら、1に戻って いました。                ファイルを入れ直そうとしたのですが、FTP サーバーの方で書き込めなくなっていて、ど うすれば直るのか分かりません。しばらくは このままかも知れませんが、悪しからず。  それにしても、今年も始まってからはや2週 間が過ぎてしまいました。もう、すっかりい つものあわただしい生活が戻ってきてしまっ てあたふたしています。          ただ、年末年始の生活パターンに合わせて、 できるだけ朝方の生活を維持するようにここ ろがけています。やはり、自然写真は朝が勝 負ですから。               いまはまだ日の出が遅いですから、ちょっと 早く起きれば十分ですが、夏になるとそうは いきません。4時過ぎには空が明るくなって 5時となれば日が昇っています。これに合わ せて毎日の生活を送れるようにしたいと思っ ているのです。              その分夜も暗くなったら寝るような習慣をつ けて行かないとダメですね。インターネット にはまっていると、どんどん夜更かしするよ うになってしまうので、注意しないと。   撮りたいもの、撮らなくてはいけないものが たくさんあります。そのためには、日が出て いる時間を有効に使わなくてはいけないので す。これが私の、今年一番の課題になりそう です。                 
1月10日 成人式でしたね。私は参加しませんでした が・・・。それにしても、成人式の日が変 わっていたのを知りませんでした。    ハッピー・マンデーとかいうらしいですね。 いったいなにがハッピーなのか、よくわか らないです。わざわざ連休が増えるように この日を設定したのでしょうが、そんなに 強制的に休日を増やすよりも、好きなとき に休みが取れるような社会の仕組みができ たほうがマトモだと思うのですが。    ここ2日続けて、高麗川にカワセミを撮り に行ってしまいました。巾着田は人が多い せいか、かなり近くまできてくれるので、 撮影しやすい場所ということです。    昨日はずいぶんホバリングを見せてくれて 撮影にきていたみんなが喜んでいました。 しかし、今日はぜんぜん姿を見せず、空振 りという感じです。           ずっと雨が降っていなかったのが、久しぶ りの雨があったおかげで、水位がすこし上 がり魚のいる場所が変わったのでしょうか。 2月からは求愛のシーズンになるというこ となので、暖かい今年は、もう色気づいて きているのかもしれません。       さて、これからしばらくは仕事をしっかり やらなくてはいけません。いつまでも正月 気分ではいけませんね。がんばりましょう。
1月7日 この年末年始に撮影した鳥の作品をアップ しました。ずっとさぼっていたので、ほん とうにひさしぶりの更新になります。   こうやって写真を並べてみると、我ながら なかなか撮れていますね(笑)。ただ、先 日見てきた岡田さんの作品があるので、手 ばなしでは喜べないというところですね。 まあ、これで今回の写真はひと段落という ことにしたいのですが、もうすこし腰を落 ちつけて撮影すれば、まとまったものにで きるかもしれません。          とりあえず、これからは雑誌と写真教室の 仕事で忙しくなります。なんとか暇をみつ けて作品を少しずつでもまとめていこうと 思います。               MP-E65mmを使った高倍率撮影、霧が峰、鳥 とそれに今までやってきた虫や花の作品と いろいろ撮らなくてはいけないものがあり ます。自然という大きなものを感じるため には、もっともっと視野を広げていく必要 がありますね。がんばります。      鳥の作品を見た感想など、掲示板にでも書 き込んでいただけたらありがたいです。 
1月6日 もう仕事には復帰できましたか?私もなん となく取材から戻ってきて、まだ完全復帰 とは言えない感じです。         取材中は朝が早く夜も早く寝るようになっ ていたので、ここのところ朝は早く起きる ことが多いですね。起きてからすぐに原稿 を書いたりしています。早起きは三文の得 といいますから、このペースで体を慣らし ていくといいのかもしれません。     今日は、午後からこの前の取材で撮影した フィルムを現像に出して、キヤノンサロン でやっている岡田昇さんの写真展「Swan  −天翔−」を見に行きました。      岡田さんといえば、アドベンチャーカメラ マンといわれるほど、極限状態で自然の姿 を捉えてきましたが、今回はとても美しい ハクチョウの写真展となりました。    おりしもこの前の撮影行でハクチョウを撮 影してきたこともあって、しばらくいろい ろ話をしてきました。          ダイナミックなハクチョウの姿を捉えた写 真は、ハクチョウの美しさをみごとに表現 しています。              白鳥ばかり撮っているカメラマンにとって は物足りなく感じる部分もあるかもしれま せんが、この写真展は完成されていると感 じました。岡田さんの表現したいものが、 ハッキリと伝わってきます。       この写真展は15日まで行われ、その後各地 方のキヤノンサロンでも開催されます。ぜ ひ見に行って欲しいと思います。     ちなみに、私の撮影したカットの中にもま あまあとえいるものがありました。しばら くしてからどこかで発表したいと思います。 お楽しみに!!            
1月1日 あけましておめでとうございます。宮城県の 伊豆沼に私はいます。なかなかいい場所です ね。けっこう、冬だけではなく夏に来ても面 白いところのような気がします。      さて、みなさんは初日の出、拝むことができ ましたか?東京の方は安定した天気というこ とらしいので、きっと見られたことだと思い ますが、宮城県は朝から雲が多く、一瞬だけ 太陽の姿を拝むことができた程度です。でも 天気予報では曇りといっていて、初日の出は 見られないといっていたのですから、ついて いたといっていいでしょう。        ただ、撮影ポイントを間違えたために、数枚 しか思ったようにシャッターを切ることがで きませんでした。やはりどこでも撮りやすい 撮影ポジションがあるのですが、はじめての 場所ということもあって、だいたいこの方角 なら大丈夫という程度しか分からないのです よ・・・。                こうなったら、ぜったいに思ったようなカッ トを1枚は撮影して帰ります。新年早々熱く なってます(笑)。            朝のガンの群が飛び立つところは、ものすご い数で圧倒されます。それが、朝日が昇る中 を飛んでいくのですから、魅了されるのも分 かります。機会があったら、ぜひこのすごさ を体験してもらえたらいいと思います。   夕方にも撮影しようと思ってスタンバイして いたのですが、これは失敗に終わりました。 というのは、夕方ガンが帰ってくるのは日が 落ちてからなのです。だから空はまだすこし 色が残っていますが、シャッター速度が遅く なってしまって、思うように撮影できないの です。この時間にカメラマンはまったくいま せん(笑)。               あとは、すっかり正月はみんな休むというこ とを忘れていました・・・。昨晩もそうだっ たのですが、正月くらいはまともな飯を食お うと思って、ファミレスを探してみたものの みつかりません。ラーメン屋とかそういった 飲食店もみんな休みなのです。もちろん、今 日もいっしょです。            というわけで、正月早々コンビニ&レトルト 飯で過ごしています・・・。        まあ、今回は街中に近い撮影地ということも あって、ビジネスホテルに泊まっています。 その分快適ですが、ずっと飯は買い込んでき たレトルトかカップ麺、缶詰、コンビニ飯が 続いています。高速で移動するときにはサー ビスエリアのレストランに入ったりしていま したが、もうすこし食生活を改善できるよう に工夫したいと思います。         しかも、コールマンのコンパクトストーブが ついに不調に陥って、お湯が沸騰しない状態 なのです。カップ麺を作っても、いまいち麺 が固かったりしていまいちです。      まあ、今年はできるだけ取材にでるように心 掛けて、作品をたくさん撮れるように努力し たいと思います。仕事を忘れて、自然の中に いるって、本当にいいですね。しばらくは鳥 の撮影にとりつかれそうです。       1月2日 朝は5時過ぎに撮影ポイントに到着して待っ ていたのですが、雲がかかっていて朝日はまっ たく見えませんでした。うーん、残念。   その後は、泊まっているビジネスホテルのオ ーナーに教えていただいた、蕪栗沼というと ころへいってみました。土地勘はない上に、 だいたいの地図をいただいただけだったので 結構道に迷いました(笑)。        マガンがたくさん降りてきていて、伊豆沼で はまわりの田んぼを探さないといけなかった のが、嘘のようです。           結構鳥を見に来ている人も多く、話しをして みると、いろいろな目的を持っているようで す。今日会った人の中では、ハクガンを探し ていた人と、オジロワシを追っている人がい ました。                 私はハクガンの方はぜんぜんどんな奴だか分 からなかったのですが、オジロワシの方はき ちんと確認できました。もうすこし鳥のこと も勉強しておかないと、知らないうちに珍し い鳥を見落としてしまうかもしれません。  日中は天気も回復してきて、これなら夕方も 期待できると思っていたのですが、結局朝と 同じようにまったく焼けないで終わってしま いました。                しかし、日没後のガンの群がやってくるのは 何回見ても感動します。これをなんとか撮影 したいのですが、シャッター速度がかなり遅 く、フィルムやレンズもそれなりに用意して おかないとダメなようです。RMS(フジク ロームMS100/1000)をISO400に設定してお いたのですが、これでもダメでした。開放値 のあかるい単焦点レンズでISO800くらいまで 感度をあげてやらないと1/60秒のシャッター が切れないんです。            残念なことに明日は天気が崩れるようです。 週間予報では、明後日も午前中は曇りという 予報なので、今晩はゆっくり休んで明日はと りあえず東京へ戻ることにします。それだけ ではもったいないので、高麗川のカワセミを 撮影してもいいかなと思っています。    どうなるかは、高速道路の渋滞次第というこ とになりそうです。            あ〜、また仕事かぁ。           1月3日 朝はボタ雪が降っていたので、雰囲気のある 写真が撮れるとよろこんで伊豆沼へ向かった のですが、沼に着いたときには雨に変わって しまい思い通りにいきませんでした。    そのあとは、天気予報を聞いていても午後ま で雨ということだったし明日も曇りというこ となので、諦めて東北道を東京へ向けて移動 することにしました。           福島のあたりまでは雲が広がっていて、撮影 するような天気ではなかったのですが、東京 に近づくにつれてドンドン天気がよくなって いきます。このまま帰るのももったいないの で、私の原点ともいえる高麗の巾着田でカワ セミを撮影することにしました。      幸い、東北道の方はほとんど渋滞にはまるこ となく通過できました。東北道から首都高外 環、関越道の川越で降りて、高麗に着いたの は15時くらいでした。           もう、日が落ちてしまいそうでしたが、カワ セミの姿は数回見ることができました。ホバ リングして小魚を捕るところも2度見れまし た。この時期は夏ほど人が多くないので、運 がよければ、いいシーンを撮影できるかもし れません。                明日は、朝が勝負で、夕方まで粘っていると 帰省ラッシュと高麗神社参りの渋滞にはまり そうなので、早めに帰ろうと思います。   さて、いいシーンは撮影できるでしょうか? 1月4日 私のホームグラウンド、高麗です。でも、こ こでカワセミを撮影するのははじめてです。 いままでにも、何回もカワセミの姿を見てい ますが、なかなかきれいでいいですよね。  朝暗いうちからスタンバイしていると、もう 何人かのカメラマンがやってきています。日 がでる前からカワセミは活動をはじめるので 早めにカメラをセットしておかないとダメな ようです。                見ていると、かなり近くまでカワセミはきて いるようです。はじめはぜんぜん分からない ので、様子を見ながら朝御飯を食べることに します。                 そうやってのんびりしていると、1人のカメ ラマンに声をかけられました。キヤノンクラ ブの和光支部に入っているということで、い ろいろこの場所の情報を教えていただきまし た。                   日が少し高くなった頃に、リモート撮影をし ているグループに声をかけてもらって、近く で撮影させてもらいました。カワセミの来る 場所に木の枝を立ててとまらせ、そこを撮影 しようというのです。とまる直前の飛んでい る姿を撮るのが、いまのテーマだといってい ました。                 しばらく待っていると、カワセミがやってき て第1回目にしてはまあまあの撮影ができた と思っています。ただ、テレコンをつけた状 態で撮影しても小さい事があるので、これは これからの課題ということになるでしょう。 まだ現像していないのでなんともいえません が、なかなか楽しい1日でした。      1999年12月25日 昨年の放浪の様子をお伝えします。まず、は じめに向かった先は、茨城県の古徳沼。以前 写真教室で撮影実習で行ったことのあった場 所ですが、関東でもっともハクチョウがたく さん訪れる沼ということで、確実に被写体を 見ることができる場所です。        なにせ、私は鳥に関してはド素人ですから、 確実な場所をまわらないと、何も撮影できな いという可能性もあるのですね。それに、古 徳沼にはキヤノンクラブ茨城支部のメンバー がよく撮影に来ていて、いろいろ教えてもら える(笑)というのもいいですね。     ハクチョウって、朝早く運動がてらちょっと 飛んで、あとは餌をもらってのんびりと旅の 疲れをいやしているというパターンの生活を 送っていると聞いていたので、朝が勝負のよ うです。初日も朝早くからでかければよかっ たのですが、家を出発したのが8時頃。それ 程道は混んでいませんでしたが、目的地に到 着したのは昼頃でした。          ほとんどその日は撮影できないかなと思って いましたが、ジッと見ているとときどき羽根 をバタバタさせたり、飛び立ったりしていま す。時間的にも遅いのか、カメラマンの姿も ほとんどなく、のんびりと鳥の姿を待ってい ました。                 ハクチョウが一応の目的ですが、私の場合鳥 ならなんでもOKなので、けっこう待ってい る間に見られる鳥の姿を見ているだけでも楽 しめます。カワセミの巣が近くにあって、定 期的に餌を持って戻ってきます。すぐ近くに は餌場があるのか、カメラを設置して、リモ ート撮影をしているグループもありました。 もう、ほとんど撮れないと思っていたのも幸 いしたのか、数カットはハクチョウの飛んで いるシーンでシャッターを切ることができま した。ただ、きちんと写っているかというと まったく自信ありません(笑)。でも、とて も楽しかったです。            明日は朝からスタンバイしてがんばります。 12月26日 朝は6時からスタンバイです。古徳沼の駐車 場はすこし離れたところにありますが、そこ で寝ていました。古徳沼へ行ってみると、す でにカメラマンでいっぱいで、三脚を立てる 場所もないくらいです。          ずいぶんたくさん人がいるので、捜してみた らいました、キヤノンクラブ茨城支部長のS 氏です。昨年の昭和記念公園キヤノン大撮影 会にも、わざわざいらしていましたが、この 古徳沼でも毎週末撮影に来ている実力者です。 いや〜、参りましたね。ぜんぜん思うように 撮影できません。いいタイミングで狙えるよ うに、いろいろ教えてもらえるのですが、 500mmというレンズを使いこなすのは、簡単 なことではありません・・・。       鳥の動きというのが、F−1のなどの直線的 なものではなく、微妙に上下左右に動くから なのですが、AFフレームで追い続けるのが とても難しいのです。ときには、MFにして 撮影した方が、ずっと楽だと感じたときもあ りました。ほんとに、鳥を撮るのは難しいで すよ。                  あとは、みんなの機材にもビックリしました。 500mmなどの超望遠レンズで、ハクチョウの流 し撮りをするためには、正確に被写体を追えな いといけません。通常の撮影には不向きな、ビ デオ用雲台を使っている人が多いのです。それ に、もっとスムーズにカメラを動かせるように と、あるメーカーの手作り雲台などを使ってい るひともいました。これは、雲台の操作がとて もスムーズですし、ロックもちょっと締めれば ピタリと止まる逸品でした。ただ、値段が12万 円ということで、誰でも買えるというものでは ありませんね・・・。            1日がんばってみましたが、はたしてどのくら い写っているものやら。現像してみるのが楽し みです。                  今日は、それだけでは終わりませんでした。  撮影が終わってから、猪苗代湖を目指して移動 をはじめたのですが、水戸のあたりと磐梯では ぜんぜん気温が違います。私の車はディーゼル エンジンなので、寒冷地では寒冷地用の燃料を 入れないと、凍ってしまうのです。それで、撮 影地の近くで給油しても凍ってしまう可能性が あるので、次の目的地で入れればいいと思った のです。高速で移動するにしても、十分持つだ ろうと思って高速に乗ったのですが、予定して いたよりも距離が長く、途中で燃料計の針がか なり下までさがってしまいました。      高速でガス欠になったら大変と、慌てて高速を 降りたのですが、そこはものすごい田舎のとこ ろで、20時をすぎているので、ガソリンスタン ドもしまっているし、雪が降った後で、道は凍 結し始めているという、最悪の条件になってし まいました。                とにかく走るしかないので、無駄に燃料を消費 しないように気を使いながら、頑張りました。 高速を降りてから、約30km!も走って、やっと ガソリンスタンドにたどり着くことができまし た。ほんとに、ホッとしましたよ。もし、あん な田舎道でガス欠になっていたら・・・。   そこから一気に猪苗代まで駆け上がり、湖畔で 夜を過ごしました。そうそう、ムササビだかモ モンガだかわかりませんでしたが、夜の動物を 目撃することもできました。空を飛んでいる姿 を見て、慌てて車を止めてカメラを構えようと しましたが、樹にたどり着くやスルスルと登っ ていってしまい、すぐに姿が見えなくなってし まいました。うーん、残念。でも、うれしいお 出迎えという感じですね。明日は、どんな鳥や 動物に出逢えることやら・・・。       12月27日 昨夜の天気予報では、冬型の気圧配置になって 大雪という可能性もあるというので心配してい ましたが、たいした降雪にはならなかったよう です。                   朝は曇っていて、なかなか撮影しようという気 になれませんでした。とりあえず、いろいろ下 見をしておこうということで、車を走らせます。 以前も来たことのある場所でしたが、ハクチョ ウを撮るという気持ちでこの場所を見たことが なかったので、まったく違った場所に感じます。 古徳沼でいろいろ教えてもらった場所を目指し て走ってみますが、広い猪苗代湖のこと、ちょ っと移動したくらいでは目的地に着いてくれま せん。それに、冬季ということもあって、通行 止めになっている道もあります。地図で見るよ うに移動もできないのです。         ひとまず猪苗代湖の周りを見てみることです。 ざっと一回りしても2時間くらいかかるのです が、とりあえず、ハクチョウの集まる場所が4 カ所あることは確認できました。そんなことを している間に、けっこう時間がなくなってしま いましたが、翁島のあたりと、埼川浜ですこし 撮影できました。              他にもアオサギやキジなどふだんは気にもとめ ない鳥がいて、面白かったです。いずれも、き ちんと撮影できてないので、これからの課題に なりました。                明日は、もうすこし落ちついて撮影してみたい と思っています。そろそろ、まともな写真が撮 れていないと、まずいですよね。       12月28日 猪苗代湖でハクチョウを狙う、2日目です。朝 は翁島の観光船乗り場から撮影しました。ちょ うど朝日が正面からあがってきて、とてもきれ いな風景を見ることができました。      しばらく撮影していたら、おばちゃん達を乗せ たタクシーがやってきて、その運転手が写真好 きのようで、望遠レンズを見ていろいろと話し かけてきます。               EOS5を持っているとか、純正ではないテレ コンはどうだろうとか、いろいろ話しをしてい るうちに、「今日は天気がいいから、あそこに いってみるといいよ」とある撮影地を紹介して くれました。けっこう距離が離れているのと、 そういわれて行ってみたもののガッカリという ことも何度かあったので、半信半疑だったので すが、同じ場所だけで撮影していても仕方ない ので、思い切って行ってみることにしました。 道は、昨日の雪のせいで、けっこう走りにくい し、すべります。ちょっとこわごわとゆっくり 走っていきました。約15kmほど走っていくと、 なんとか目的地にたどりつくことができました。 そこは、ほんとうにいい場所でした。正面に磐 梯山があって、雲のない快晴のおかげで湖面も 青く輝いています。ハクチョウの白もとてもひ きたちます。すでに2人ほどカメラマンが入っ てきていましたが、たくさんの観光客がやって くるというところでもなく、気に入りました。 昼頃には、役場の人がわざわざ休み時間の間に 撮影にやってきていました。話を聞いてみると 今日の天気は一月に2、3日しかないようない い条件で、撮影日和だということでした。それ に、この場所が観光客で荒らされてしまうのが いやなので、先日のNHKの取材の時にも、場 所をあかさずに、埼川浜といって放映してもら うということでした。            地元の人もやってきて、餌をやったり写真を撮っ たり、のんびりした雰囲気がとてもいいです。 猪苗代湖へ白鳥の撮影にいかれるかたは、湖南 のあたりをじっくり回ってみて下さい。    夕方は、その場所も日影になってしまいそうな ので、湖の反対側へ回りました。白鳥浜に夕方 は鳥が集まってくるということを教えてもらっ たので、そこを目指します。         でも行ってみると、あまりハクチョウの飛んで くる姿は見られなくて、日没を撮影したのち、 空がいい色に染まってきたので、撮影地を変え てさらに数カット撮影しました。慌てていたの で、けっこう無駄にシャッターを押していたよ うな気がします。反省反省・・・。      でも、まあまあ満足のいく1日となりました。 12月29日 朝からどんよりと曇っていて、あまり撮影する 気になれない感じでした。今日は、裏磐梯へ移 動してきてまずは五色沼へ向かいました。とて も水の色がきれいな沼があり、好きな場所です。 はじめは五色沼で鳥でも撮影しようと思って、 カメラをセットしたのですが、なかなか撮影で きる距離まで近づけません。雪も深く移動も静 かにというわけにはいきません。       しばらく待っていたのですが、天気がさらに悪 化して、小雨が降ってきて鳥の群も移動してし まったようなので、とりあえず鳥の撮影はあき らめました。                今度は、クロスカントリースキーを履いて五色 沼のあたりを歩いてみることにしました。曇っ ているせいであまりメリハリのある画面にはな らないですが、なにか撮影できるはずです。  遊歩道に入ってみると、すでに歩いた人の足跡 がありました。しかし、道が狭いところだしま だ雪も少ないので、スキーで歩くのにはじゃま なのです。かなりでこぼこになっていて、スキー がうまく雪を噛んでくれません。ただ、靴でそ のまま歩くよりはマシなはずなので、そのまま 進みます。                 しばらく歩いていくと、小鳥の群にぶつかりま した。シジュウカラ、コガラ、アカゲラの姿が ありました。けっこう違った種類でも一緒に行 動するのですね。しかし、ここでは28〜135mm しか持って行かなかったので、撮影できません でした。                  冬の五色沼も、なかなかいいですね。樹の姿が おもしろいし、単調な色の中で、湖の個性ある 水の色がアクセントになります。       午後からは、低い雲の中に入ってしまったよう で、かなり霧が濃くなってしまいました。車で 移動しながら少しずつ撮影していきましたが、 かなり暗く、どんな風に写っていることやら。 明日は天気が回復しそうですから、朝からいい 風景に出逢えるのを期待しています。     12月30日 天気が回復するというのを期待していましたが どうもあまりよくありませんでした。だいたい 今は朝日を撮れるのが7時くらいになるので、 それに間に合うようにスタンバイしておいて、 桧原湖を撮影しました。このときはいい感じに 色ずいてくれて、いい作品になりました。   しかし、そのあとから雲が広がってしまって、 昨日と同じような天気になってきたのです。こ のままでは思うように撮影できなくなってしま うというわけで、猪苗代湖へ向かいました。  猪苗代湖の志田浜のあたりは雲がかかっていま したが、湖南の方まで移動すると雲もとれて、 青空とはいえませんが太陽が出て陽射しがあり ました。                  ただ、前回撮影に来たときほど条件がよくなかっ たので、あまりシャッターは切りませんでした。 昼が過ぎたあたりで、ハクチョウのほとんどが 移動してしまって、姿が見れなくなってしまい ました。雪が溶けて田んぼが出てきたので、餌 をとりに出かけていったのですね。      そこで、ハクチョウの餌を食べている姿を撮影 するために、ちょっと移動することにしました。 湖畔に沿って移動する道は、ほんとうは通行止 めになっているところでしたが、タイヤの痕が 残っていたので進んでみると、完全に凍ってい て、とても危ない道でした。4駆にしてもすべっ てしまうので、10kmも速度は出せなくて、そろ そろと滑らないようにして走るしかありません でした。                  田んぼに出てみると、たくさんのハクチョウが イネの根や地面に潜ったザリガニを掘り出して 食べていました。嘴を泥だらけにして、餌を探 しています。やはり湖で人からもらえる餌だけ では、たりなかったのでしょう。一生懸命に泥 を掘っています。              それにしても、ハクチョウの糞は大きいですね。 田んぼにたくさん落ちていますが、長さ10cmほ どの緑色をした固まりです。ちょうど、肥料な どで似たようなものが売っていますが、まさに 天然の肥料といったところですね。      ここではちょっとした距離の移動にも飛んでく れるので、けっこう撮影できました。浜でジッ と待っているよりも効率いい感じです。    夕方まで待っていて、けっこうシャッターを切 りました。そのあとの夕焼けもキレイでしたの で、数枚いい感じの写真が撮れました。    日が落ちて真っ暗になってから、宮城県の伊豆 沼を目指して移動しました。猪苗代湖からは、 約180km程の距離です。高速で移動すればそれほ ど時間はかかりません。           伊豆沼はガンが集まったり、ラムサール条約で 国際的に保護されている沼として有名なところ です。はじめて行く場所でもあるので、いい作 品がとれることを期待しています。      12月31日 いよいよ1999年も終わりですねぇ。大晦日とい うのにこんなところまで遠征して撮影をしてい るのも、と思っていると、けっこういます。同 じようなことをしている人が。        朝はなんとか日の出に合わせて撮影地に着くこ とができました。ちょうど真正面から太陽が昇っ てきて、そこをガンの群が飛んでいくという、 まさに絵に描いたようなシーンを見ることがで きました。もちろん撮影もしていますが、肉眼 で見たような感動は、なかなか絵にはできない ですね。                  そのあと伊豆沼の各所を見て回りました。どこ がいい撮影ポイントなのかも分かりませんし、 とにかく全周が11kmもあるような大きな沼なの で、的が絞れないのです。          ちょっとした場所を見ているときに、カワセミ やエナガ、シジュウカラなどの姿を見ることが できました。カワセミは撮影できませんでした が、エナガなどは500mmの最短撮影距離よりも 近づいてきてくれたりして、けっこう撮影でき ていると思っています。           午後からは雲が広がってしまって、あまり撮影 に向いた条件ではなくなってしまいました。ロ ケハンを繰り返しながら、なんとか夕方まで現 場にいるようにしました。日没の時間になると ガンのものすごい群がどこからともなく帰って きて、これで天気がよければいい作品になるの に、と悔しい思いをしました。どんよりと曇っ た空をバックにしても絵にならないし、シャッ ター速度も1/15秒程度にしかならなくて、かな り厳しい条件でしたから。          日没後から、ポツポツと雨が降り始めてしまい ました。天気予報でも、明日から曇ってしまう ので、初日の出は拝めないということをラジオ ではいっていました。しばらくこの伊豆沼で撮 影してみようと思っているのですが、これは天 気次第といったところですね。        ただ、23時頃空を見てみると、星が瞬いていま す。もしかしたら、2000年の初日の出が拝める かもしれません。期待したいところです。   いろいろあった1999年ですが、まあいい年だっ たといえるでしょう。みなさんはどんな1年だ ったでしょうか。来年もがんばりましょう。