2023年8月分
8月1日(火)
気温が下がって動きやすくなったので、いきものも動いているかと期待して
出かけましたが、エゾリスはあまり姿を見せてくれなくて、ちょっと寂しい
感じでした。カワセミも姿はあったのですが、かなり遠くて豆粒のような大
きさにしか撮れませんでした。まだ暑さはおさまらないようなので、どう動
くか悩むところです。
8月2日(水)
8月になって花の種類も減ってきました。今の時期にたくさん咲いているの
は外来種でこのキツネノアザミもあちこちで見られて、チョウに人気の花と
なっています。今日はヒョウモンが集まっていました。時間やタイミングに
よってキアゲハやモンキチョウなど、いろいろなチョウがやってきます。こ
れから咲く自生の花だと、トリカブトが有名ですが、あまりチョウが来てい
るのは見てない気がします。
8月3日(木)
このところ青い写真を撮っていないなぁと思って、ちょっと出かけてきまし
た。晴れてもスカッとした青空にはならず霞んだ感じで、きれいな青ではな
いことが多く、今シーズンは夏らしい空の写真は撮れていません。そうする
と水辺の青ですが、空が白いと湖面はダメですし、いつ行っても青いのはこ
こくらいなのです。ワンパターンの構図になってしまいますが、この色で涼
んで欲しいと思います。
8月4日(金)
いろいろ条件が合いそうな感じがしたので、涼みがてらひとっ走り様子を見
に行ってみたら、見事正解でした。ラッコが良い場所に集まってかわいい姿
を見せてくれました。今年の子供たちもだいぶ大きくなっていて、お母さん
の上に乗るのも大変な感じでした。きかん坊のやつもいて、お母さんのいう
ことを聞かずに逃走しようとしているのもいましたね。これも成長している
証拠なのでしょう。
8月5日(土)
最高気温20℃と急に涼しくなりました。日中もどんよりとしていて気温が低
いせいなのか、これまであちこちでみられたチョウやトンボの数が少なく、 被写体探しにちょっと苦労しました。このエゾトンボが近くで撮らせてくれ
たのも動きが鈍くなっていたのでしょうか。しばらく真夏日にはならないよ
うなので、それだけでホッとしました。
8月6日(日)
気温が低くなると、ほんとうにいきものの動きが鈍くなりますね。ヒマワリ
畑に行ってみたのですが、ミツバチとかマルハナバチくらいしかいなくて、
チョウはまったく見かけず帰ってきました。帰りがけにコスモスが咲いてい
たので見てみたら、ツユムシが乗っていました。花粉でも食べに来たのでし
ょうか。こちらは動きが鈍かったおかげでゆっくり撮影させてもらうことが
できました。
8月7日(月)
雨が降ったりやんだりのはっきりしない天気でした、近所を3時間ほど見て
回ったものの、これといった出会いはなく地味に虫などを撮影して帰ってき
ました。スジグロシロチョウが雨を避けて葉の上にとまっているところとか
ヤマウドの花にスズメバチが来ているところなど、ほんとに良く見ていない
と見逃してしまうようなものばかり。近所のタンチョウも姿がなく、ちょっ
と寂しい感じでした。
8月8日(火)
雨のなか近所を散策。今日も3時間ほどウロウロして、何も見つけられずに
いるのが分かっているところまで移動しました。エゾシカも以前ほど簡単に
は見られなくなっていましたが、数は少ないものの姿を見せてもらうことが
できました。釧路エリアの自然環境もこの10年程で大きく変わってきている
ことを感じます。人間だけではなく、いろいろないきものたちが安心して暮
らせる世界であって欲しいものです。
8月9日(水)
台風の影響なのか、雨が降っていても気温が高く蒸し暑くなりました。撮影
しようと車から降りたら、レンズが結露して曇ってしまいしばらく撮影でき
なくなりました。八重山に行ったときにエアコンをかけすぎてこういうこと
がありましたが、北海道でこんなのは初めてでした。もう北海道としての気
候は変わってしまったのかもしれませんね。
8月10日(木)
すっきりしない天気続きで、しかも蒸し暑いです。風が強かったので最後は
湖畔の風が当たるところでボーッとしていました。近所のタンチョウはだい
ぶ元気に育っているようですが、先日見たときには足輪がついていてかわい
そうでした。まったく姿を見せなくなってしまったところもあるので、無事
なのか気になっています。
8月11日(金)
ヒマワリが満開になっていましたが、天気が良くないせいか花びらが傷ん
でしまったものばかりで、アップでは撮りにくい状態になってしまってい
ました。虫たちの姿も少なく、毎年楽しみにしているキアゲハやミヤマカ
ラスアゲハの姿はまったく見られませんでした。タイミングがずれていて
見られないのか、いなくなってしまったのか。近所のフィールドがすっか
り変わってしまった感じで寂しい限りです。
8月12日(土)
釧路エリアはふたたび気温が下がり、最高気温は20℃ほど。ちょっとまえに
オニヤンマを撮影した場所を歩いてみると、すっかり様子が変わって秋の気
配が漂い始めていました。トンボもオニヤンマやヨツボシトンボの姿はなく
アキアカネなどが飛んでいました。ワラビも枯れ始めていて、このあとは一
気に様子が変わりそうです。まだ暑い日もありますが、秋はどんな感じにな
るのでしょうか。こんなに暑いと紅葉は良くないのかもしれませんね。
8月13日(日)
適度な霧の摩周湖、きれいでしたね。ときには真っ白になって手前のあたり
しか見えないこともありましたが、ちょっと待っていると雲が流れて幻想的
な景色を楽しませてくれました。こういった変化のある景色はいつまでも眺
めていられて飽きないですね。観光客も多くいましたが、すぐに移動してし
まうので、もうすこしゆっくり見ていればいいのにと思いました。北海道に
くるのなら、一カ所で1時間くらいは見ていたいですね。
8月14日(月)
気温が上がらず空も白いので、虫探しをしていました。アメリカオニアザミ
には、ギンボシヒョウモンなどのチョウがやってきていました。今の時期は
花がだいぶ少なくなってきていて、大事な蜜源となっているようです。以前
多く見られたヒヨドリバナは減ってしまったのか、一部に残っていただけで
した。山のなかの環境も地味に変わってしまっているようです。
8月15日(火)
今日はいろいろなチョウを見ることができました。朝のうちはあまりいなく
てダメなのかと思っていたら、気温が上がり始めたらたくさん姿を現してく
れました。今日も蜜源は外来種のオオアワダチソウでした。林道の奥にまで
生えていて、在来のハンゴンソウなどよりずっと数が多かったです。花期も
長いので、チョウ達にとってはありがたい存在ですね。もしこの花がなかっ
たらと思うと、チョウの姿はほとんど見られなかったかもしれません。
8月16日(水)
あいかわらず、すっきりしない天気が続いています。一日雨ということで近
所を見てまわりました。牧草地のわきのあたりにはまだ自生の植物が残って
いるところもあるので、ゆっくし探していきました。だいぶキリギリスやカ
ンタンの声が多くなってきた感じがします。雨があがったタイミングでは、
一斉にいきものの活動が始まりますね。この小鳥も家族なのか群れで動いて
いましたよ。
8月17日(木)
台風の影響で、風雨のある天気でした。また近所を回って見たもののさすが
にあまりいきものの姿も見られず、ちょっとキタキツネが遊んでくれたくら
いでした。4時間ウロウロしてもこんなものですが、自然相手だとこれが普
通でしょうね。行けば見られる自然の姿って、観光地みたいなものですから
それとは違うものを見たいですね。
8月18日(金)
朝から晴れるということで、日の出前から出かけてみました。風があっ
て雲海はなかったですが、ちょっと朝焼けしてくれてきれいな景色を楽
しむことができました。風がなければ映り込みもきれいに入ったのかも
しれませんが、なかなか思い通りにはいかないものです。日中はまた30
℃まで気温が上がり、リスは木陰で暑そうにしていました。この晴れ間
も一瞬のようで、明日からはまた曇天が続くみたいです。
8月19日(土)
今朝も朝の景色を撮影に出かけました。カラッと晴れている感じだったので
ちょっと雲のかかっている場所へ向かいました。ここは構図の変化がつけに
くく苦手な場所ですが、晴れすぎていたので仕方ない感じでした。日が昇っ
てすぐに雲海も消えてしまい、滞在時間もあまり長くなかったです。それで
も予想外に貴重な晴れ間だったので、あとこと見てまわり頑張りました。
8月20日(日)
このところスズメバチの行動を見かけることが多いです。このスズメバチ
ははじめクモの網にかかったような動きをしてたのが目について、たいし
て大きな網ではなかったので不思議に思いしばらく見ていると、網にかか
ったのではなく、クモを捕まえていたようでした。これはクモを肉団子に
しているところで、このあと飛び立っていきました。大きな景色もきれい
でいいですが、こんなちいさなドラマも見逃せないですね。
8月21日(月)
エゾサンショウウオの子供も元気に育っていますね。エゾアカガエルの子供
はやっと足が生えてきたのもいたくらいでしたが、こちらはウーパールーパ
ーのようなエラを生やしていました。今年は暑い日が続いているので、水生
生物にとってはどんな感じなのでしょうか。このあとマイナス20℃にもなる
冬を小さな体で越すのですから、いきものってすごいなぁと思います。
8月22日(火)
小雨が降るなか花のあるところを見てまわっていると、ハンゴンソウの上に
ツユムシの姿がありました。水滴がついてとてもきれいに見えました。この
場所は住みやすいところなのか、近くではキリギリスやカンタンの姿もあり
ました。ちょっと離れると声がしなくなるので、なにか良い条件が揃ってい
るのでしょう。全般的に虫の姿が少なく感じているので、いいところをみつ
けられました。
8月23日(水)
カワセミのホバリング、見たのは30年ぶりくらいではないでしょうか。本州
だと珍しくないかもしれませんが、こちらでは近くで見ることも難しく、木
の枝にとまっているのを撮らせてもらうのも難しい感じです。水辺の倒木に
とまっていた姿を撮影していたら飛び立って、行ってしまうのだろうと思っ
たらホバリングして魚を捕まえていました。捕まえたのはメダカサイズだっ
たので、お腹は満たされなかったと思いますが、ラッキーでした。
8月24日(木)
今朝は雲海の景色でした。海霧が入り込んできていたようで、屈斜路湖から
釧路までずっと雲海となっていたのではないでしょうか。朝の撮影が終わっ
て自宅に戻っても、ずっと曇ったままでした。たいてい昼頃には霧も晴れて
陽射しが出てくるのがふつうですが、いままでとはちょっと違った天気にな
っている感じがします。雲海も動きはなく、ちょっと単調でしたね。
8月25日(金)
いつもみかけないところでシマリスの姿を見ることができました。釧路エリ
アでは姿が頻繁に見られなくても、あちこちで静かに暮らしているんですよ
ね。このあとはいつもと変わらない姿だったのですが、人に管理されていな
いところでのいきものの濃さに感動します。餌付けとか保護とかそんなこと
ではない出会いがあると嬉しいです。
8月26日(土)
トリカブトが見頃になっていますね。だいぶ数が減った感じがしていますが
あちこちで花を見かけるようになりました。以前は一面紫となるような場所
もあったのですが、いまは見かけませんね。さすがに毒があるせいか、自然
のなかではシカも食べないように思います。なくなっていくのは、人の手が
入ったところばかりで、残念な感じがします。
8月27日(日)
暑さも少し落ち着いた感じがしていますが、それでも蒸し暑いですね。湿原
を歩いていたら、小鳥が水浴びをしていました。撮らせてもらえたのはこの
一羽でしたが、群れで来ていて涼んでいたように思います。湿原の木道では
期待したようなチョウやトンボの姿はなくて、ちょっとがっかり。かなり環
境が変わっていることを実感しました。
8月28日(月)
またもやすっきりしない天気で、小さないのちの景色を探してみました。ヒ
マワリ畑に行ってみると、もう花は終わっていて茶色くなりほとんどが下を
向いていました。種を食べにくる小鳥を期待していましたが、ヒマワリが倒
れているところが多く、地面近くで食べているようで声がしても姿はなかな
か見られませんでした。しかし、カンタンの姿が多くなり、いろいろなシー
ンを見られました。ヒマワリの上にいると草むらよりも撮りやすく、意外と
良かったです。
8月29日(火)
やっと北海道らしい気温になりました。半袖だとちょっと肌寒いくらいで湿
度もなく快適でした。このエゾリスも気持ちよかったのか、地面の上でウト
ウトしていました。そんなに油断していいのか分かりませんが、安心して暮
らせる環境があるのはいいことです。ただ、今シーズンはクルミの実入りが
悪い感じがします。他の木の実も実っていなくてこの先が心配です。
8月30日(水)
やっとミドリシジミの翅を開いているところを撮影できました。このオスの
個体も翅が傷んでいるところを見ると、羽化してからそれなりの時間が経っ
ているように思います。今シーズンはあまり姿を見ることができず、数が減
ってしまった感じがします。この夏は天気が悪いときは以前にたくさん見ら
れたところを回っていましたが、どこもダメでした。表面的な緑はあっても
環境は変わっているんですね。
8月31日(木)
北海道の森は人の手が入っていないところには立派な木がたくさんあります
ね。湿原のまわりはすっかり開発されたり植林地になっていて、環境が大き
く変わってしまっていますが、数少ない残されているところはじっくり見て
いると楽しいです。それでもこのところの風雨で折れたり倒れたりしている
ものもあるので、本来の自然といわれる環境が残されていくことを願ってい
ます。