2008年7月分


7月1日(火)

夏らしい摩周湖の姿を見ることができました。摩周ブルー
の湖面がとてもきれいですね。午前中は釧路からの海霧で
曇っていたりすることが多いですが、午後からならきれい
な湖の姿を見ることができる確率は高くなります。硫黄山
のとなりにあるつつじが原では、イソツツジの見頃を過ぎ
たあたりでした。ロケに出て釧路エリアを離れていたので
撮り逃してしまいましたね・・・。お金のために仕事をと
るか、本当に撮りたいものを撮るか難しいところです。 


7月2日(水)

去年と同じ日に厚岸のあやめが原に行ってきました。意識した
わけではありませんが、時期としてこのくらいなのですね。北
海道全域にわたっていえることなのでしょうが、以前のような
群生をイメージしているとがっかりすることも多いようです。
あやめが原のあとに霧多布湿原を見てきましたが、やはりだい
ぶ様子が変わっているように感じます。でも、海霧が湧いてき
て日中でもなかなか面白い景色と出会うこともできました。夏
のうちにまた出かけてみたいと思っています。       


7月3日(木)

オホーツク海側の原生花園を見てきました。ハマナスなどが
咲いていましたが、微妙に見頃は過ぎているかもという感じ
がしました。それに今日はやたらと風が強くて、とても撮影
できる状態ではなかったですね。あまりに揺れるもので、無
駄にシャッターを押してしまったし・・・。年々花の状態は
良くなくなっているという話しを聞きますが、いい景色に出
会いたいものです。                  


7月4日(金)

昨日のハマナスと似ていますが、カラフトイバラの花です。花は
ちょっと小振りな感じがしますがそっくりです。もともとは祖先
がいっしょで、海側に適応したものがハマナス、内陸に残された
ものがカラフトイバラとなったのではないかと勝手に推測してい
ます。花期が長く少しずつ咲いていることが多いので、満開とい
った感じにはなりませんが、夏を彩るきれいな花ですね。霧雨が
ふるなか水滴をつけてシットリしていました。        


7月5日(土)

釧路湿原の中も、だいぶキタヨシが伸びてきて緑の面積
が増えてきました。一日曇天の予報でしたが、日中は青
空も広がり夏らしい景色が広がりました。木道を歩いて
いるときに、エゾカオジロトンボに出会うことができま
したが、撮影はさせてもらえませんでした。まだコムラ
サキなどの姿もなかったですし、これからたくさんの虫
が出てくるようなので、楽しみです。        


 7月6日(日)

今日は美しいものに出会うことができました。自然の
なかでこれだけの彩度が高くてたくさんの色彩に富ん
だものってなかなかイメージできないと思います。そ
れはキタキツネの糞なんですね。まだ子育てをしてい
る親も多いですが、この時期豊富な食べ物は昆虫にな
ります。たくさん食べて、出てくるものは芸術的な色
彩を持っているのですね。自然を見て歩く楽しさは、
誰もが知っている美しさではなくて、このような知る
人ぞ知るといえるような景色との出会いが神髄といえ
るのですね。                  


7月7日(月)

知床でヒグマを見てきました。今日はけっこう近くで姿を
見せてくれたので、なかなか面白かったです。このクマは
まだ産まれて1年過ぎたあたりの子供だと思いますが、石
をひっくり返しては、アリなどを食べていたようです。あ
の体でアリを食べていたのでは、とてもお腹が一杯になる
とは思えませんがどうなのでしょう。しかし、思っている
以上に身近にクマの姿はあるようです。次にいったときに
も近くで出会えたらいいですね。           


7月8日(火)

野付半島はエゾカンゾウがたくさん咲いていてとても
きれいですね。夏になると霧ヶ峰のニッコウキスゲを
よく見に行きましたが、海が間近にあるのでまたひと
味違った景色になっています。このところスカッとし
た青空がないのがとても残念です。これで青空が出て
いれば、水面も青くなって数段いい写真になったので
すが、思うようにいかないものですね。      


7月9日(水)

尾岱沼から野付半島トドワラへの観光船に乗ってみまし
た。目的は野付湾にいるアザラシだったのですが、船に
乗った時間が良くなくて満潮に近いときだったので、頭
しか見られませんでした。トドワラはどんどん浸食が進
んでいてこの景色もいつまで見られるのかといった感じ
でした。この倒木のうえで、わずかな土を見つけて花を
咲かせている植物がありました。命の力強さを感じまし
たね。地球は温暖化だそうですが、人類が滅んでも生き
物がいなくなってしまうことはなさそうですね。   


7月10日(木)

例年の見頃の時期ということで霧多布湿原を見てきまし
たが、花が遅れているのかぜんぜん咲いていませんでし
た。この冬は雪が少なかったので地面の中まで凍ってし
まい球根がダメになってしまったのか、それともシカに
食べられてしまったのか、温暖化の影響なのか分かりま
せんが、とてもさみしい状態でした。まあ、この手の花
は数年おきに数が増えたり減ったりするので、少ない年
なのかもしれません。来年に期待したいところですね。


7月11日(金)

釧路湿原のタンチョウは、今年も順調に育っています。エリアによっ
ては天候に恵まれず子供を連れていないところもありますが、湿原の
周辺は順調なところが多いように思います。北海道から国後島へ渡っ
たタンチョウも確認されているようで、少しずつ数も回復して生息域
を広げていますね。数が増えたからといって、人の都合で駆除された
りされないといいのですが・・・。日本では人は狭い住まいにいるの
で自分がどれだけ広い土地を必要としているか分かっていないようで
すが、食べ物を確保するとしたらとんでもなく広い土地が必要になる
のですよね。農業や畜産業、漁業などさまざまな効率よい産業のおか
げで今の生活が成り立っていますが、この先はどうなっていくのでし
ょう。命をいただく「いただきます」の気持ち、忘れたくないです。


7月12日(土)

東京はえらく暑いですね。室内での仕事でしたから大丈夫でしたが
外にいたら体もたなかったかもしれません(苦笑)。まだあまり暑
くなるまえに都内を歩いていたら、公園のギボウシにクマバチがや
ってきて蜜を集めていました。大きなクマバチは花の中に入るので
はなく、花の付け根を齧って穴を開け、そこから蜜を吸っているの
ですね。その方が楽に蜜を吸うことができ効率的です。花によって
どのように対応するのかが違っているというのもすごいですね。ち
ょっとした朝の発見でした。                 


7月13日(日)

今日も東京は暑かったです。できるだけ気温が上がる前に
撮影をすまそうを思っていましたが、やっぱりその気分を
みなさんにも味わって欲しいので、夏らしい陽射しの感じ
られる写真にしました。ヤブカンゾウは花びらがシワだら
けなのでしおれてしまったように見えますが、これが普通
なんですよね。でも、後のギラギラと反射する太陽の陽射
しは爽やかさを通り越して、蒸し暑さを感じないでしょう
か? でも、当分この暑さは味わいたくないですね。  


7月14日(月)

湿原の周辺を歩いてみましたが、パッとしたものは見つける
ことができませんでした。ヨツボシトンボが飛び回っている
のですが、ホバリングしていても時間が短くて撮らせてもら
えませんでした。エゾトンボの大群には今年は出会っていな
いですし、花も遅れ気味の様子。暑いのは嫌ですが、朝日夕
日を拝みたいですね。日の出もちょっと遅くなってきたこと
ですしね(笑)                    


7月15日(火)

釧路エリアは曇天が続いているので、天気の良さそうな
富良野・美瑛へやってきました。午前中は雲もありまし
たが、午後からは青空も広がりそれなりの撮影も楽しむ
ことができました。花の状態はというと、まあまあとい
った感じでしょうか。平日ということもあり、観光客は
いるもののそれほど多くはなかったです。明日は大雪山
もスカッと見えるような天気になってくれたらいいです
が、どうでしょうか。               


7月16日(水)

今朝の富良野は霧が立ちこめてとても幻想的な景色を見せて
くれました。釧路湿原ではいつものことなのですが、霧の中
のラベンダーをじっくり見ることはなかったので、とても感
動しました。晴れて青空が見えるときばかりがラベンダーに
あった天気ではないのですよね。今度の週末あたりから夏休
みが始まるので、また人が増えるでしょうね。このあとは地
元でじっくり撮影してみたいと思っています。      


7月17日(木)

まだ夏になったばかりというのに、黄色く色づいたシラカバの
葉を見つけました。よく見てみると、ほかにもいくつか紅葉し
ている葉がありますね。去年は30度を超えることもありました
が、今年は気温もそれほど高くならずに比較的過ごしやすく、
ときにはちょっと肌寒いくらいの気温になっています。それに
加えて日照が少ないのが原因なのでしょうか。暑いのは苦手で
すが、晴れた日が恋しいです。              


7月18日(金)

森の中を歩いていたら、笹のうえにクワガタがのってい
ました。コクワガタの小型のものだと思いますが、正確
な種類は分かりません。似た種類にはスジクワガタとい
うのもいて特徴であるスジも目立っていないのですが、
体が小さいためにスジも発達していない可能性もあって
なんともいえません。北海道の特徴的なクワガタはミヤ
マクワガタですが、今年はまだ見ていませんね。   


7月19日(土)

久しぶりに夕陽の姿を見ることができました。これといった
写真にはならなかったのですが、太陽が出てくれるとうれし
いですね。その後、すこしいい感じの雲が出ていたので撮影
しました。もっと赤くなってくれると良かったのですが、下
の方はもっと雲が厚かったようでダメでしたね。去年はもう
少し晴れ間があったように思いますが、こんなものなのでし
ょうか。天気予報で曇天が続いていると、気合いも入らなく
なってしまいます。                  


7月20日(日)

キガラシが一面に咲いていてとてもきれいです。この
キガラシは肥料として使われるもので、観賞用ではあ
りません。でも、美瑛などは実用だけでなく鑑賞用と
しても使われていますね。美瑛のように集中して畑が
あればパッチワークのようになってきれいなのでしょ
うが、畑が点在している場所だとあのような見せ方は
難しいですね。釧路エリアで一斉にこのような花畑が
見られる時期があれば、観光客も増えるのでしょうけ
どね・・・。                  


7月21日(月)

ホザキシモツケが湿原をピンク色に染めています。もうピー
クは過ぎてしまった感じもしますが、遠目に見るととてもき
れいですね。このような景色が見られる場所も、ゆっくり車
を止められるスペースがなく、観光できても通り過ぎるだけ
の人が多いように思います。いい景色をじっくりゆっくり楽
しめるような場所がいくつかできればいいのですが、そのよ
うな気持ちも地元の人には分からないのでしょうか。   


7月22日(火)

ほぼ一日雨となりました。このところどんよりしてるばかり
だったので、曇りよりもかえって雨の方がいいかもしれませ
んね。あまり遠出をせずに家の近くで釧路川沿いを見て回り
ました。ちょっと花の少ない時期になってきてはいるのです
が、堤防沿いにはいくつかの花が見られますね。もともとあ
った花なのか、どこかから運ばれてきたものかが分からない
ですが、けっこう群生しているものです。河川敷は牧草地に
なっているところが多いですが、使われていないところでは
花畑になっているところもあります。釧路川に沿ってたくさ
んの花畑が見られるようになったらいいですね。     


7月23日(水)

北海道は全域的に雨。道南あたりではかなりの大雨だった
ようですね。朝から雨音がしていてのんびりペースで動い
ていたのですが、日中は一時的に青空が広がりました。こ
うなるとなんとも落ち着かないのですが、ウロウロしてみ
たものの、これだといったものには出会えませんでした。
気合い不足でしょうか・・・。今年は朝から晴れというこ
とがまったくと言っていい程なく、うれしいような悲しい
ようなといった感じですね。             


7月24日(木)

このところずーっと行っていなかった屈斜路湖方面。いまは
いろいろな花が見られますね。オオウバユリはちょうど見頃
になっていて、硫黄山へ向かう途中でたくさん見られます。
また、川湯のあたりではヤナギランの花ありました。屈斜路
湖林道では20Km近い距離がありましたが、目立った花はコオ
ニユリが数株咲いていたのみでちょっとさみしかったです。
短い期間で花が変わっていきますので、見逃さないようにし
たいですね。夕方から強い雨となり、また花も傷んでしまう
でしょうか。                     


7月25日(金)

釧路湿原のホタルもだいぶ数が増えてきました。ホタルの数
だけではなくて、ホタルを見に来る人も増えましたね。ちょ
っと前に見に来ていたときには、数えるほどしかいなかった
のですが、夏休みに入ったこともあり子供連れが多いです。
もうすこし気温が上がり蒸し暑くなると、まだ数は増えるの
ではと期待していますが、どうなのでしょう。ヘイケボタル
なのでゲンジボタルような派手さはないですが、自然のまま
の姿は美しいですね。ただ、街明かりの明るさだけはどうに
かならないものでしょうか。満月並みに明るいです。   


7月26日(土)

一週間ぶりの夕陽です。7月の夕陽というとけっこう暑そう
に感じるかもしれませんが、今日はとても寒かったです。外
出するにもフリースの上着を着ていましたから。もっと夏ら
しくなってくれるといいのですけど。夜はピーカンになって
くれて、星空を楽しむことができました。けっこう流れ星も
見られましたよ。流星群でもあったのかな。       


7月27日(日)

今朝は地を這うような低くたなびく放射霧が出てくれた
うえに晴れていて、久しぶりにいい湿原の景色に出会っ
たという感じです。こういうシーンが見られると、朝が
んばって起きようと思えますね。キラコタン岬では今年
初のクマの足跡が確認されたのですが、残念ながら姿は
見られませんでした。出会い頭は怖いですが、一度会っ
ておきたいものです。夜の気温は低く、ホタルは思うよ
うに飛んでくれませんでした・・・。        


7月28日(月)

塘路湖の湖畔にあるキャンプ場で家族でのんびりしてい
ました。ホタルも見られるのですが、撮影はうまくでき
なかったですね。けっこう遠くを飛んでいるので、写っ
てくれないのです。今年は気温が低いのであまり数も多
くないとか。でも湖畔を歩いているといろいろな虫の姿
を見ることができますね。カヌーも乗りたかったですが
娘が大きくなってからですね。           


7月29日(火)

湿原はこれから夏の花第二弾が咲き始める時期になって
きました。このトキソウはどちらかといえば初夏の花な
のかもしれませんが、きれいに咲いていました。先日見
にいったときは、もうすこし咲いていたのですが、その
うち3輪は花びらが2枚しかなかったです。虫にでも食
べられてしまったのか、うまく開けなかったのか。今日
は形もきれいな花が見られて良かったです。     


7月30日(水)

最近は牧草地などでもエゾシカの姿をよく見かけます。バ
ンビもだいぶ大きくなって大人並みに駆け回れるようにな
り警戒も緩くなってきたのでしょうか。このエゾシカもひ
と気のないキャンプ場に出てきて草を食べていました。け
っこう近づいても気にしない様子で、知床の宇登呂あたり
では普通なのですが、釧路湿原では珍しかったですね。ア
ザミが一杯咲いていて、きれいでしたよ。       


7月31日(木)

朝から撮影に出かけていましたが、小雨混じりだと光りも少
なく撮りにくいですね。でも、この時間だとほとんど人もい
ないので、ゆっくり撮影することができます。やっぱり自然
の被写体はじっくりと見て感じる時間が必要なので、落ち着
いて撮影できる時間の方がいいですね。まだ日の出は4時過
ぎなので、そのあとがつらくなったりしますけど・・・。日
増しに花の様子も変わってきていて、同じ場所を見ていても
その変化が楽しいこの頃です。